秋晴れの下で魅力集結 産業まつりが開幕 70団体超が出展 大船渡駅周辺に活気 きょうまで(別写真あり)

▲ 「さんまのまち大船渡」の心意気を示すサンマの炭火焼き提供で歓迎

 第42回大船渡市産業まつり(実行委主催)は12日、大船渡町の大船渡駅周辺地区(おおふなぽーと前)で開幕した。「さんまのまち大船渡」の心意気を示す炭火焼きの無料提供で活気を呼び込んだほか、旬の食材を生かした飲食・物産販売や工業展など、幅広い角度から地場産業の魅力を発信。13日も午前10時~午後3時に開催される。(佐藤 壮)

 

 開幕セレモニーでは、実行委員長を務める渕上清市長が「これほど多くの団体が一堂に会するまつりは、市内でも唯一。関連イベントも含め、子どもから大人まで楽しめる催しが盛りだくさん」とあいさつ。景気づけの餅まきも行われ、来場者の歓声が響き渡った。
 屋外でのサンマの炭火焼き提供は500匹を用意。じっくりと焼き上げ、歓迎の思いを香りに乗せた。
 開幕1時間以上前の午前8時40分から来ていたという宮城県仙台市の小川邦久さん(71)、あゆみさん(59)夫妻は「朝6時に家を出てきた。三陸道が全線開通してから大船渡にはよく来ているが、産業まつりは初めて。サンマやいろいろな出展が楽しみ」と話し、笑顔を見せた。
 今年は昨年を上回る76団体が出展し、このうち飲食・物産コーナーが半数を占めた。さらに銀河連邦・友好都市物産展や協賛・工業展コーナーが設けられ、それぞれ工夫を凝らした販売・発信で盛り上げた。
 この日は朝方から青空が広がり、半袖でも心地よい一日に。おおふなぽーと駐車場では、県自動車整備振興会大船渡支部青年部会などによる親子向けの「マイカー点検教室」が開かれたほか、大船渡の産業をテーマとした新企画の「ジオツアー」も。幅広い世代が気軽に楽しめる企画が盛り込まれ、大船渡駅周辺地区全体に活気が広がった。
 産業まつりは、市内で生産された特産品や工業品等を公開展示・販売し、地場産品に対する理解や需要を促しながら発展につなげようと、毎年この時期に開催。三陸花火競技大会が13日に陸前高田市で予定され、駅周辺の宿泊施設利用が多いことから、今年も相乗効果を狙う日程を組んだ。
 13日も午前10時から、「ゆるキャラ」写真撮影会や餅まきをはじめ多彩なステージイベントを予定。おおふなぽーと内では、大船渡ITユースロボット相撲大会も行われる。
 ステージでは午前11時30分から「さんま大漁旗コンテスト」の表彰式も。サンマ500匹の炭火焼き無料提供は、午前9時30分から先着500人に整理券を配布する。
 同日は、野々田埠頭に大型客船「飛鳥Ⅱ」が寄港する。これに合わせ、埠頭や駅周辺を結ぶシャトルバスも運行。飛鳥Ⅱは7年ぶりに大船渡で一夜を過ごすことから、太平洋セメント大船渡工場では同日夜にライトアップを計画している。