2024衆院選岩手2区/候補者の訴え①(届け出順) ─街頭演説、インタビューより─ 鈴木俊一氏(71)=自民・前

日本経済立て直しを

 

 課題の一つは日本経済を立て直し、国民の生活を守ることだ。財務相を務めたこの3年で、賃金引き上げ率は拡大、経済自体のパイも大きくなって税収も伸びた。30年間苦しんだデフレから脱却し、新しい成長ステージに乗せていくきわめて重要な局面にある。成長の種になる分野には思い切って投資し、日本経済をしっかりしたものにしていく。
 防衛強化も3年間の成果。防衛費の上限をGDP(国内総生産)の1%から2%に拡大し、ようやく国際基準に足並みをそろえることができた。防災・減災、国土強靱化の対策にもしっかりと予算措置した。水産予算は3100億円~3200億円を確保してきており、これは過去の予算と比べて最高額だ。
 水産業は海洋環境の変化による不漁で大変厳しいが、明るい光もある。一つはクロマグロの漁獲割り当ての拡大。二つ目は東京電力福島第一原発の処理水海洋放出で、中国が停止していた日本産水産物の輸入を段階的に解禁すると表明したこと。早期の全面解禁に向けて外交努力を強めたい。
 東日本大震災から13年半が経過して、ハード部分の復興はほぼ完了したが、一度失った地域の絆やにぎわいなど、形のないものを戻していかなければならない。復興完遂まで政治の場で頑張らせてほしい。
 自民党に対する国民の目は、前回の選挙から比べれば特段に厳しく、今選挙は向かい風の中での厳しい戦いだ。それは政治資金の不記載の問題。私自身は全く関わりがないが、党総務会長として率直におわびを申し上げる。不断の政治改革を行い、ルールを守る政党として信頼を得られるよう、全力で努力する。
 衆院選は政権選択の選挙。自民党と、連立を組む公明党こそが今までの経験、実行力があり、準備もできているという強い自負を持っている。内外のさまざまな課題を真に解決できるのはどの政党の枠組みか。ご判断をいただき、力をたまわりたい。