東高生の〝匠〟が講師に 「小豆ばっとう」の伝承会 11月30日に陸前高田で あすから受講者募集

▲ 11月30日に郷土料理「小豆ばっとう」の伝承会を開く東高3年生の6人

 大船渡市にある県立大船渡東高校(宇夫方聰校長、生徒212人)の食物文化科3年生6人は、11月30日(土)午前10時から陸前高田市高田町の市コミュニティホールで「高校生による郷土料理伝承会」を開く。県認定の「食の匠」から習得した気仙の郷土料理「小豆ばっとう」の作り方を住民らに指導するもので、同1日(金)から申し込みを受け付ける。生徒らは、〝匠〟の一員としてふるさとの味を幅広い世代に伝えようと意気込んでおり、伝承会への参加を呼びかけている。(三浦佳恵)

 

 伝承会は、大船渡地方農業振興協議会(会長・神田謙一住田町長)と「食の匠」気仙地方連絡会(佐藤ミキ子会長)による「高校生を対象とした郷土料理伝承事業」の一環。この事業には、同科の課題研究で「地域資源・食文化チーム」を選択する黄川田瑠衣さん、菊池美沙さん、杉山耀理さん、新沼優羅さん、森優さん、山下優さんの6人が受講している。
 生徒らは、県「食の匠」の松田ひろ子さん(70)=住田町上有住=から「小豆ばっとう」の作り方を学習。小豆ばっとうは、ナンブコムギの粉で平打ち麺のような「はっとう」を作り、甘く味を付けたゆで小豆に入れた一品で、気仙では古くから親しまれている。
 伝承会では、生徒たちが受講者らに小豆ばっとうの作り方を伝授する。対象は郷土料理に関心がある人で、子どもの参加も歓迎。定員は16人。
 参加は無料。当日はエプロン、三角巾、マスク、筆記用具、持ち帰り用の容器を持参すること。
 山下さんは「研修で小豆ばっとうを初めて知ったが、これまで自分でしっかりと作れるよう、また、小豆ばっとうを知らない人が良さを理解できるように教えたいと思いながら学んできた。若い人はもちろん、子育て中のお母さん、お父さんにも来てもらいたい」と話している。
 参加受け付けは21日(木)までだが、定員に達し次第締め切る。申し込み、問い合わせは同協議会事務局(県大船渡農業改良普及センター、℡27・9918)へ。