雨なんの活気広がる きょうまで産業まつり 82団体が出店 アバッセ駐車場を会場に

▲ 雨の中繰り広げられた恒例の餅まき。ひときわ盛り上がりを見せた

 陸前高田市産業まつり(同実行委主催)は2日、高田町の商業施設「アバッセたかた」駐車場で始まった。今年は前年比7団体増の82団体が出店。あいにくの雨に見舞われたが、高品質な農水産品が販売されたほか、東日本大震災後交流を続ける友好都市が出店するなど、同市ならではの催しを展開して活気を呼び込んだ。3日まで。(高橋 信)


 初日は広田湾産の焼きホタテ、蒸しカキ、米崎りんご、地域ブランド米たかたのゆめ、気仙川産アユの塩焼きをはじめ、同市の海、山、川の幸が販売された。震災を機に絆を深める愛知県名古屋市、佐賀県武雄市、三重県松阪市も出店した。市内外の家族連れなどが傘を差して会場内を巡り、買い物を楽しみながら出店者と会話を弾ませていた。
 特設ステージのプログラムは、地元保育園児のパフォーマンスで開幕。恒例の餅まきには大勢の人が集い、雨を吹き飛ばすほどの活気が広がった。
 「ガガニコ」として権現様を披露した米崎保育園の山家あやめちゃん(6)は、「たくさん人がいたので緊張したけど上手にできました」と満面の笑みを浮かべた。
 陸前高田市と国際姉妹都市協定を結ぶ米クレセントシティ市との友好関係を次世代につなごうと、市民有志で結成した「クレセントシティ友好の会」(大林孝典会長)は、初めて出店。自然の景色、風土が似通う両市の親和性をPRしようと、双方の名所などのポストカードを販売したほか、クレセントシティ市民に宛てたメッセージカードコーナーを設けた。
 同会の鈴木典子事務局長(65)は「高田高生などにも運営に協力してもらい、ありがたい。市民間の交流を発信し、両市の絆を末永く育んでいきたい」と話した。
 産業まつりは、同市の秋の目玉行事。昨年の来場者数は、2日間で約1万1000人(前年度比1000人増)だった。
 実行委員長の佐々木拓市長は「商工業者、農林漁業者が一堂に会し、まちを盛り上げる市最大のイベント。友好都市にも出店していただき、本当にありがたい。コロナの影響が今なお残る地元飲食店や一次産業を応援するような機会にもなればいい」と願いを込めた。
 3日の開催時間は午前9時~午後3時。特設ステージでは氷上共鳴会の氷上太鼓演奏を皮切りに、歌やダンス、楽器演奏など多彩なプログラムを予定している。
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 東海新報社は市産業まつりに出店している。屋外ブースでは、読者から好評を集める本紙コーナー「フォトストーリーけせんの詩」の写真を使ったオリジナルカレンダー(1部1500円)、ポストカード(8枚入り=550円、10枚入り=660円)を販売している。
 また、アバッセたかたパブリックスペースでは、気仙3市町の四季の美景、復興への歩みを被写体にした写真展を開催している。展示は3日まで。