防火防災 楽しんで学ぶ  綾里小 消防署と消防団講師に訓練(別写真あり)

▲ はしご車の先端部に乗るなどして学んだ綾里小の児童

 「津波防災の日」にあたる5日、大船渡市立綾里小学校(渡辺信子校長、児童69人)は、大船渡消防署三陸分署綾里分遣所と市消防団の地元団員を講師に防災訓練と避難訓練を行った。児童らが火災や災害時の避難と安全確保について学んだほか、消防車両も見学し、楽しみながら火災予防や防災への理解を深めた。
 同校では、毎年この時期に訓練を実施。綾里分遣所署員と消防団員合わせて約30人の協力で、全校児童が参加した。
 初めに消防署員が講話。このうち3~6年生は、消火器の使い方や119番通報を学習し、児童が実際に通報して署員と話す練習も行われた。
 また、署員は田浜地区の児童に対し、学校にいる間に津波などの災害が起こると、水門が閉じて同地区に戻れない場合があることも説明。家族と離れ離れにならないよう、避難場所を日ごろから共有する大切さを伝えた。
 このあとは避難訓練や濃煙体験が行われ、児童らが火災時に素早く安全に避難できるよう練習した。
 最後は校庭で、署員がはしご車を展示。消防団員と協力した高所からの放水や、先端部に渡辺校長を乗せたはしごが地上25㍍まで伸びる様子に、児童らは「学校より高い」と大はしゃぎ。児童らも低い場所で先端部に乗るなど、楽しみながら防災を学んでいた。
 河原天花さん(2年)は「はしご車を見て、こんなに伸びるんだと思った。水も思っていたより飛んでいた」と、熊谷鈴さん(同)は「(濃煙体験では)煙を吸わないよう、口を押さえて歩いたので苦しかった」とそれぞれ話していた。