いつでも最新求人情報入手 大船渡職安が県内で初導入 QRコードから簡単に閲覧 職業別の表示も可能に

▲ QRコードを読み込み、大船渡職安に提出された最新求人情報の閲覧が可能に

 大船渡公共職業安定所(ハローワーク大船渡、小野寺豊所長)は今月から、スマートフォンなどから専用のQRコードを読み込むと、最新求人情報が閲覧できるサービスを行っている。自宅などにいながらその日受理された気仙の求人情報がいつでも閲覧でき、絞り込み検索にかかる手間や時間も削減。岩手労働局管内(県内)では初めての導入となり、求職者らの利用を呼びかけている。(三浦佳恵)

 

当日から1週間前

前日・当日分

 大船渡職安によると、気仙に就業場所を置く事業所などから提出される求人件数は、1カ月当たり約200件。月初めに増える傾向があり、1日当たりでは多い場合で10件を超えるという。
 提出されたばかりの情報は、同職安や陸前高田市のふるさとハローワークに1週間前後掲示。全国の求職者、事業者向けに仕事探しや求人を受け付ける「ハローワークインターネットサービス」からも閲覧できる。
 水曜午後から翌週の水曜午前までの1週間に出された求人の概要は、毎週金曜日に「週間求人情報」として発行。3市町の市役所や役場、商業施設などにも配架しているほか、各市町のホームページにも掲載されている。
 求人についてはこれまで、紙ベースでの情報発信が中心。週間求人情報は発行までに一定の時間を要し、求職者が最新情報を得るには頻繁に職安に通わなければならなかった。
 また、同サービスは全国の求人情報から複数の条件を入力して検索をする必要があり、時間や手間がかかり、パソコン操作などが苦手な人には使いにくいといった課題も生じていた。
 そこで、同職安では先行事例である山形労働局の取り組みを参考に、独自でQRコードを活用した最新求人情報の閲覧サービスを導入。手持ちのスマホなどでQRコードを読み取ると、気仙を就業場所とした最新の求人概要、求人票を確認できるようにした。東北では、宮城県のハローワーク気仙沼などでも実施しているが、県内では大船渡が第1号という。
 QRコードは、求人の受理が「前日と当日」「当日から前1週間」の2種類。このほか、「事務」「販売・営業」「製造」など10種類の職種別でも用意し、希望する職種からの閲覧も可能となった。QRコードから表示された画面から、さらに条件を絞り込んで検索することもできる。
 同職安では「求人検索にかかる時間が早く、便利になり、タイムリーに情報が入手できる。このサービスから情報を得て、ハローワークを訪れるきっかけにもしてほしい」と、利活用を呼びかける。
 QRコードを掲載したリーフレットは職安内に張り出し、配布しているほか、今後は週間求人情報と一緒に配架し、普及に力を入れていく考え。週間求人情報の発行は継続するが、将来的にはペーパーレス化を視野に入れ、求職者のニーズなども踏まえながら取り扱いを検討していくという。