県4連覇で全国出場へ 大船渡東高太鼓部 東北大会では5位入賞

▲ 県4連覇、東北5位の結果を残して全国大会に出場する大船渡東高太鼓部(9月の県大会)

 第27回日本太鼓ジュニアコンクール県大会(日本太鼓財団県支部主催)はこのほど、洋野町民文化会館セシリアホールで開かれ、大船渡市の県立大船渡東高校太鼓部(大久保美優部長、部員20人)が4連覇を達成し、4年連続の全国出場を決めた。先月、福島県二本松市で行われた第13回東北太鼓ジュニアコンクールでも5位入賞を果たすなど、来年3月の全国大会に向けて弾みをつけた。部員らは、これまで積み重ねてきた努力の成果を出し切ろうと、日々の練習に打ち込んでいる。(菅野弘大)

 

 ジュニアコンクールは、次世代を担う子どもたちの健全育成と、日本太鼓の後継者育成を図ることなどを目的とする大会。出場できるのは高校生以下の太鼓団体で、各都道府県で行われる予選で全国に出場する代表チームを選抜する。
 大船渡東高太鼓部では、8月に出場選手の選考会を行い、演奏メンバーを決定。4連覇を目標にホールでの舞台練習を重ねるなどして準備を整えた。
 9月の県大会には、大船渡東を含む7団体が出演し、1団体4分間の持ち時間で、演奏技術や表現力、礼節、チームワークなどを審査。開会式では、大久保部長(3年)が堂々と選手宣誓を行った。
 披露した曲目は、令和4年度から演奏を始めた曲『潮流』。同校校歌3番の『世界を還る潮流を見据え』の一節から命名され、変化の激しい現代にあって、不易流行の精神のもと、時代の流れを自らの手でつかみ、さらに発展させていく思いが込められている。
 ステージに立った部員らは、高校生のエネルギッシュさや、流れに乗るような疾走感あふれるパフォーマンスを披露。演奏後には、やり切った表情と笑顔を見せ、見事4連覇で東北、全国切符をつかみ取った。審査員からは「3月の全国大会からの成長を感じた」「大太鼓がよかった」といった声が聞かれた。
 県代表として臨んだ先月の東北大会では、強豪がひしめく中で同曲を演奏し、20団体中5位入賞を果たした。気仙の地域行事などに多数出演し、イベントを彩る勇壮な音を奏でる部員らは、県、東北での好成績に成長の手応えを示す。
 大久保部長は「これまでの県優勝は先輩方の努力の積み重ねであり、自分が3年生になって、4連覇という形で結果を重ねることができてうれしかった。東北大会でも、全国で賞を取るような団体がいる中で結果を残せて良かった」と総括。全国大会に向けては「私たちは『地域の人に応援される部』を目指して活動しており、県、東北でも成果を出せている。本番までにできることに一生懸命取り組み、納得のいく演奏、舞台を披露したい」と意気込んだ。
 ジュニアコンクール全国大会は来年3月23日(日)、大分県大分市で開催される。大船渡東高太鼓部のメンバーは次の通り。
 ※県立大船渡東高校太鼓部▽部員=大久保美優(部長)、大畑穂乃佳、佐々木優花、井原眞生、佐々木優輝、平山恒成、熊谷匡悟、小松蓮央、平山美咲、大久保優愛、小澤鶴、木村彩乃、平田瑞希、佐藤吉宗、白木澤伊吹、東明莉、佐々木結衣、菅原彩羽、菊池真由、佐々木和仁