新たな居場所で会食・交流 ひころいち・みんなの食堂 プレオープンに住民集う(別写真あり)
令和6年12月17日付 7面
大船渡市日頃市町内の住民有志らが企画した「ひころいち・みんなの食堂」は15日、同町の日頃市地区コミュニティーセンターでプレオープンした。地域住民らを中心に世代を超えた約100人が集まり、昼食のカレーを会食したり、遊びや語らいを通じて交流を深め合った。主催する実行委員会では企業や個人・団体からの食材提供などに感謝するとともに、新たな居場所として定着できるよう、今後も定期的な開催を見据える。(三浦佳恵)
この取り組みは、食の提供を通して、世代を超えてみんなが楽しく交流できるふれあいの居場所づくりをし、〝地域の宝〟である子どもを地域全体で育てる機運を醸成しようと企画。ひころいち町まちづくり推進委員会が後援し、気仙出身の舞台芸術関係者らで活動するアートプロデューサーズKESENが協力した。
住民有志5人が実行委事務局となり、食材提供や調理・運営に携わる人、参加者らを〝サポーター〟と位置付け、プレオープンに向けた準備を進めてきた。地域住民や企業・団体からは食材などが寄せられ、これらをもとに「ひころいちの野菜もりもりカレー」「白菜サラダ」「りんごジュース」を子どもには無料で、大人には1人300円で提供した。
同センターの多目的ホールは午前10時から開放され、続々と世代を超えた住民らが来場。子どもたちがかるたやお手玉などで遊んだり、大人たちも語らい合うなどしてひとときを過ごした。
また、絵本の読み聞かせや、アートプロデューサーズKESENによる落語演劇「日頃市のさんま」の上演も。世代を超えて芸術文化に触れる時間も設けられた。
その後、事前申込者らにカレーが提供され、家族や友人同士などで会食。子どもたちは大きな口でほおばり、「おいしい」「うまい」と笑顔を見せた。
地域住民の休石璀子さん(89)は、米の提供でも協力。「子どもたちが食べている姿を見られるし、若い人たちが活躍していてうれしい」と、和やかな会場の様子に目を細めた。
運営には、地元の中学生も参加した。井東未来さん(大船渡一中2年)は、「新型コロナウイルスの流行から、こうした地域の人たちとの交流がなかった。日頃市で交流の場が増え、手伝う形で貢献できるのはうれしい。カレーもみんなで食べられておいしかった」と語った。
食堂は次回、2月9日(日)に開設する予定。今後、数回のプレオープンを経て、月1回程度の定期開催を目指す。
事務局では、「温かいご飯をみんなで食べるのは大事なこと。地域の憩いの場として定着し、市内各地に広がるきっかけになれば」と話していた。
食材提供などの協力者は次の通り。
㈱アマタケ、マイヤ大船渡店、JAおおふなと、鈴木コンサルタント、大船渡バレエ教室、のびのび子育てサポータースマイル、近江満、大森享子、佐藤テイ子、佐藤留美子、杉村志津子、鈴木信男、鈴木百合子、袖野浩司、袖野八千代、新沼千里、新沼真美、新沼幹子、野田朱美、藤原りつ、休石昭一・璀子、山下タエ子、ひころいち町づくり推進委員会






