県内で同時流行の兆し インフルと新型コロナ 県 基本的な感染対策徹底を
令和6年12月20日付 2面

【一部既報】県は18日、本県でインフルエンザと新型コロナウイルスが同時に流行する兆しがあるとして、県民に注意と基本的な感染対策の徹底を呼び掛けた。県感染症情報センターが同日発表した9~15日における県内の感染症発生動向によると、県内の1定点医療機関当たり患者数は、インフルエンザが18・70人、新型ウイルスが10・51人。インフルエンザは基準値(10・00人)を超えたことから「注意報」も発令した。
県庁で会見した県保健福祉部医療政策室の太田栄時感染症課長は、「同時流行の可能性はあるが、基本的な対策は同じ。年末年始にもなるが、県民の皆さんにはこまめな対策を行ってほしい」と呼びかけた。
同室によると、▽インフルエンザと新型ウイルスの患者数を合算するとインフルエンザの警報基準値(30・00人)に近接すること▽インフルの流行が再開した令和4年以降初めて同時流行の兆しが見られたこと──から、注意喚起を行った。現時点で、医療のひっ迫は起きていないという。
感染症発生動向によると、大船渡保健所管内の1定点医療機関当たり患者数はインフルエンザが9・00人(前週比6・20人増)、新型ウイルスは8・00人(同2・80人増)。県内の各保健所管内のうち、インフルエンザの患者数が最も多いのは中部の37・70人で、大船渡、一関、二戸を除く7管内で注意報レベルを上回った。
インフルエンザは今シーズン(今年9月以降)、11月11~17日における1定点医療機関当たりの患者数が基準値(1・00人)を上回り、流行入りしていた。注意報の発令は、昨シーズンと比べて5週遅い。
新型ウイルス、インフルエンザとも、基本的な対策として▽手洗いと手指消毒の励行▽場面に応じたマスクの着用▽適切な換気▽十分な栄養や睡眠を確保するなどの体調管理──を呼びかけている。発熱など風邪のような症状がある場合は、かかりつけ医へ相談すること。
かかりつけ医がない場合などは、県民医療相談センター(℡019・629・9620、平日午前9時~午後4時)または、いわて発熱等相談センター(℡0570・059・333、平日午後4時~翌午前9時、休日)が対応する。
インフルエンザの保健所管内別感染状況は別表。