2024気仙この一年/記者の取材ノートより⑤ スポーツ 全国、世界で気仙勢活躍 佐々木投手(千葉ロッテ)大リーグ挑戦
令和6年12月27日付 1面

幅広い世代の選手が躍進
8月に全国中学校体育大会陸上競技が開かれ、男子400㍍で舘脇光さん(東朋中3年)が2位入賞を果たし、活躍が光った。
夏の全国高校総合体育大会(インターハイ)では、ソフトテニス競技女子個人戦に野口美貴(高田高3年)・林萌生(同2年)ペアが、弓道競技女子個人戦に奥田巳紘選手(大船渡高3年)が出場。10月の第78回国民スポーツ大会「SAGA2024」には、陸上300㍍ハードルに船野大地選手(大船渡高3年)が、ソフトボールに鈴木千奈選手(高田高3年)がそれぞれ挑み、健闘した。
小学生は、大船渡市のさかり卓球スポ少に所属する松川明椰選手(猪川6年)が、5月の県卓球選手権大会兼全農杯全日本卓球選手権県予選会ホープスの部で3位入賞し、全国舞台に挑んだ。
同市の猪川野球クラブが8月の高円宮賜杯第44回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメントに、三陸KO野球スポ少が同月の第46回全国スポーツ少年団軟式野球交流大会に出場した。
第71回春季東北地区高校野球県大会では、大船渡が平成22年以来14年ぶりの春4強を達成した。
第76回県民体育大会卓球競技では、陸前高田市が成年男子で4大会連続優勝を達成。気仙初の快挙となった。
朗希、夢の舞台へ踏み出す
千葉ロッテマリーンズ所属、プロ5年目の佐々木朗希投手(22)=陸前高田市出身、大船渡高出=は、令和6年シーズンの18試合に先発登板し、10勝5敗で自身初の2桁勝利をマークした。5月から6月にかけコンディション不良などで2回にわたり登録を抹消されたことから、投球回数は111イニングにとどまり、規定投球回には届かなかった。
大リーグに関しては、佐々木投手が1月の記者会見で、将来的な挑戦の意向を表明。シーズン後の11月9日に、千葉ロッテが、佐々木投手のポスティングシステムを利用した大リーグへの移籍を容認。12月10日には、手続きが正式に受理されたことを発表した。
交渉期間は、日本時間1月24日までの45日間。争奪戦の行方に注目が集まる。
気仙ゆかりの選手にエール
9月にフランス・パリで開催されたパラリンピックのトライアスロン競技男子PTVI(視覚障害)には、大船渡市末崎町出身のプロトライアスリート・寺澤光介さん(30)=サニーフィッシュ所属、東京都=が、日本代表の東京2020パラ銅メダリスト・米岡聡さん(38)=三井住友海上=の競技パートナーとして出場。ガイド役としてレースを完走した。盛町のリアスホールではパブリックビューイングが行われ、駆けつけた市民らが大きな声援を送った。
プロバスケットボールBリーグ1部の千葉ジェッツは今夏、陸前高田市で小中学校時代を過ごし、米フロリダ州の私立ステットソン大学などでプレーした菅野ブルースさん(21)が、特別指定選手としてプロ契約に合意したと発表した。身長200㌢、体重93㌔のシューティングガードが、プロバスケ選手としてのキャリアをスタートさせた。
(文中年齢は当時)