バレーで母校に恩返しを デンソーテンの佐々木選手(赤崎町出身) 大船渡一 中を訪問(別写真あり)
令和6年12月28日付 6面

大船渡市赤崎町出身で、兵庫県神戸市を活動拠点とする9人制女子実業団バレーボールチーム・デンソーテンレッドフェニックスに所属する佐々木遥香選手(25)が27日、母校の市立第一中学校を訪問し、バレーボール部の練習に参加した。実業団のトップレベルで活躍する現役選手としての経験を生かして指導を行い、後輩らの成長と母校の発展に願いを込めた。
佐々木選手は、大船渡一中から県内の強豪・盛岡誠桜高に進み、東北福祉大での活躍を経て令和3年に同チームに入団。昨シーズンから主将を務め、今シーズンは全日本9人制バレーボール総合女子選手権大会で2連覇を達成し、全日本9人制バレーボールトップリーグ(V9チャンプリーグ)では準優勝するなど、実業団のトップを走るチームを引っ張っている。大船渡アスリート応援団の公認アスリートでもあり、出身地の縁で同4年から市内でチームとしてのバレーボール教室も開催している。
今回は、地元への帰省に合わせて母校訪問が実現。大船渡一中男女バレーボール部の生徒約20人が練習を行う中に交ざり、実戦的な指導を行った。
ウオーミングアップに続き、パスやボールコントロール、サーブ、キャッチを練習。佐々木選手は一人一人の動きを見ながら、ボールへの反応姿勢や足さばき、ボールを受ける腕の動かし方などを的確にアドバイスした。2チームに分かれての乱打では、生徒とともにコートに入り、鋭いスパイクを披露するなど、現役選手として磨いた技量の高さを見せつけた。
女子バレーボール部の野田歩未主将(2年)は「現役選手を間近で見られる機会はとても貴重で、勉強になることばかりだった。教わったことを継続して取り組み、目標の県制覇を達成できるように頑張りたい」と意気込んだ。
練習後には、生徒らに文房具やサイン色紙をプレゼントし、笑顔で交流を深めた佐々木選手。「母校にバレーで恩返しができることがうれしく、地元での教室開催もありがたい機会をいただいている。今シーズンはV9チャンプリーグと選手権の2冠を目標としていたが、達成できなかった。来シーズンこそは2冠を、そしてチームとして取り組む社会、地域貢献活動の一つ一つも大切にしていきたい」と決意を語った。
佐々木選手は市役所も表敬訪問し、渕上清市長らに今シーズンのチーム成績などを報告しながら、来シーズンの抱負も述べた。