〝福〟を求めて長蛇の列 商業施設や商店街 抽選企画で初売り活気(別写真あり)

▲ 毎年人気を集めるサン・リアの「新春運試し二百本引き」

 大船渡市内の商業施設や各商店街は、今年も2日を中心に初売りの多彩な企画で買い物客を迎えた。朝方から好天に恵まれた中、各地の抽選企画では消費者が直接〝福〟を引き寄せようと、今年の干支にふさわしい長蛇の列ができた。店舗関係者は笑顔で出迎え、通年でより多くの来訪が生まれる仕掛けづくりへの意欲を高めていた。(佐藤 壮)

 

続々と地域住民らが訪れたさかり中央通り商店街振興組合の抽選会

 協同組合南三陸ショッピングセンター(佐藤英克理事長)が運営し、今年開店40周年を迎える盛町のサン・リアショッピングセンターでは2日、恒例の「新春運試し二百本引き」を実施。参加料1回5000円で、今年も末等を500円上乗せの5500円分とし、特賞(2本)は昨年に続いて5万円分のギフトカードを用意した。
 開店約1時間前の午前8時から列ができ、開店から10分ほどで200人に到達。開始後1分足らずで最初の特賞が当たり、もう1本は残り10人ほどとなった時点で出た。約30分で終了し、関係者からは「今年は出足が早かった」といった声が聞かれた。
 来店客に対応した山口徹副理事長(64)は「活気があって幸先のよいスタート。きょうの天気のように明るい一年になれば」と期待を込めた。
 施設内で受け取ったレシート計5000円で1回参加できる「大抽選会」も人気。「初売賞」の現金1万円が出ると、歓声が広がった。
 同町のさかり中央通り商店街振興組合(古内一二理事長)による抽選会は同日、古内電器商会隣の屋外で実施。参加店で2000円以上を購入すると抽選に参加でき、続々と地域住民が訪れた。
 毎年高確率で米などが当たるとあって、抽選会に合わせて買い物に訪れる地域住民も多い。今年は1等に温泉ペア宿泊券、2等には国産ステーキ肉を用意した。
 古内理事長(69)は「マンネリを少しでも打破し、インパクトを出していこうと企画した。今年は新たな動きに向けて一歩を踏み出す年にしたい」と見据える。

5年ぶりに復活した新生おおふなと商店会の「福引き」

 大船渡町の新生おおふなと商店会(伊東修代表)による「歳末・新春セール」では今年、5年ぶりに買い物客が会場に出向いて抽選に参加する「福引き」を同日と3日に実施。おおふなと夢商店街の特設会場には2日、抽選券を持参した地域住民や帰省客が訪れ、開始直後には約50人が列をつくり、活気が生まれた。
 令和3~6年は、新型コロナウイルスの影響を考慮し、応募式で行っていた。会場準備にあたった同会の及川廣章さん(68)は「昨年までの正月は、やはり寂しかった。応募式の方が運営は楽だが、抽選会場を設けることで『券が足りないからもう少し買い物しようか』といった気持ちや、賞品の商品券をすぐに使う動きが生まれる」と話していた。
 セールは5日まで。加盟店で3000円の買い物・サービスで抽選券を1枚発行。500円ごとに発行するシール6枚で参加できる。特等は、現金5万円。1等には家電品など、2等は参加各店が商品を用意した。
 前年度に続き、郵送や各店舗にある応募箱への投函でも受け付ける。抽選券か、シールを貼った専用台紙に必要事項を記入。応募の締め切りは10日(金)。抽選を17日(金)に行い、当選者に通知する。