変化と再生へ挑戦を 気仙3市町新年交賀会 各界の代表者集い決意(別写真あり)

▲ 各界から約150人が出席した新年交賀会=大船渡市

 官公庁や多くの民間事業所で令和7年の仕事始めを迎えた6日、気仙3市町では年頭あいさつの場となる新年交賀会が開かれた。今年の干支はヘビに当たる「巳」。ヘビの脱皮は、新たな成長や進化の象徴とされる中、集まった各界の代表者は、人口減少や物価高騰といった課題打破に向け、変化や再生につながる積極的な挑戦を誓い合った。(佐藤 壮、高橋 信、清水辰彦)


新たな事業・動きに期待込めて/大船渡

 

 大船渡市の新年交賀会(市、大船渡商工会議所、市農協、市水産振興連絡会主催)は、大船渡町の大船渡プラザホテルで開かれた。5年ぶりに立食形式で行われ、約150人が出席した。
 市民歌斉唱に続き、年頭あいさつで渕上清市長は就任から2年間の足跡を振り返り、ポートセールスや内陸部につながる道路整備への機運醸成、ふるさと納税の伸び、子育て支援策の充実に手応えを示した。
 社会全体の厳しい情勢にも触れた一方、中心市街地への新たな民間店舗進出といった明るい動きに言及。さらに商船三井クルーズ㈱の新クルーズ船「MITSUI OCEAN FUJI」が今年、東北では初めて大船渡港に入る見込みであることや、今年渡航開始を予定している郵船クルーズ㈱の「飛鳥Ⅲ」の入港調整を進めている状況も明かした。
 ILC(国際リニアコライダー)の整備実現や、大船渡中と末崎中の統合による「大船渡中」の誕生、来年3月開催の全国椿サミット大船渡大会も話題に上げ、地域活性化策への決意を込めた。「挑戦をして、変わり続けることが、これからの時代は大事。私自身も『対話と応援』を行動指針としていく」と述べた。
 引き続き、横澤高徳参議院議員、千葉盛県議らが祝辞。大船渡商工会議所の米谷春夫会頭は「経営環境が激変している。ピンチや試練に対して、下を向いてはいられない。上を向いて、積極的に環境変化に対応しなければ」と語り、乾杯の音頭を取った。歓談では出席者が笑顔を交わし、飛躍を誓い合った。

 

物価高騰苦からの「脱皮」誓う/陸前高田

 

祝賀の舞が披露された新年交賀会=陸前高田市

 陸前高田市の新年交賀会は、高田町のキャピタルホテル1000で開かれた。出席者は今年のえとになぞらえ、物価高騰に苦しんだ旧年からの〝脱皮〟を果たし、地域経済の発展を図ろうと思いを一つにした。
 約90人が出席。東日本大震災犠牲者への黙とうをささげたあと、主催者を代表し、陸前高田ライオンズクラブの畠山正彦会長があいさつ。「人口減、少子高齢化、若者の雇用などが市の大きな課題であり、将来に不安を抱いている人は少なくないと思う。皆さんの豊富な経験と知識でこれらの問題を共有し、市の発展につながる飛躍の年としよう」と呼びかけた。
 佐々木拓市長は「今年は市民からの要望が強いプレミアム商品券の発行を目指すほか、新笹ノ田トンネル整備の早期事業化に向け、国・県への働きかけを強化する。市制施行70周年の年であり、これまで続いた素晴らしいまちづくりを引き継ぎ、次世代につなげたい」と抱負を述べた。
 鈴木俊一衆議院議員=岩手2区選出=の代理で出席した妻の敦子さんは「へび年は脱皮を繰り返し、経済を活性化させる良い年とされる。皆さんにとって幸多き一年となることを心から祈念する」と激励。佐々木茂光県議も登壇し、あいさつを述べた。
 日本舞踊・深山流名取、深山英な美(本名・臼井美奈子)さんが祝賀の舞を披露。市議会の及川修一議長の発声で乾杯し、祝宴に入った。
 新年交賀会は市や商工会、農協、漁協など11団体が主催する新年の恒例行事。例年200人程度が集まるが、新型コロナウイルス感染拡大後、規模を縮小して開催しており、今年も一般参加を見合わせた。

 

一丸となってよりよい地域へ/住田

 

よりよいまちづくりへ気持ちを一つにした出席者=住田町

 住田町の新年交賀会は、世田米のホテルグリーンベル髙勘で開かれた。今年は産業、福祉、行政、教育、議会などの各界関係者約120人が出席。新年を祝うとともに、「共助」の精神でよりよいまちづくりを図っていこうと、気持ちを新たにした。
 交賀会は、町、町商工会、町自治公民館連絡協議会、町社会福祉協議会、大船渡市農協、気仙地方森林組合、住田ライオンズクラブで構成する実行委(委員長・千田明夫商工会長)が主催。
 あいさつの中で千田会長は、昨年、上有住の滝観洞観光センターがリニューアルオープンして活況を呈したことや、世田米商店街での店舗開業によって商店街に明かりがともり始めていると振り返った。
 加えて、昨年は明治大学理工学部物理学科専任講師の佐藤寿紀さん=下有住出身、東京都在住=による講演会が大船渡市のリアスホールで開かれたことも取り上げた。JAXA宇宙科学研究所、NASAゴダード宇宙飛行センターなどで研究に携わった佐藤さんが講演の中で語った「自分にもできそうな、可能な限り重要で、誰もやっていないことをやってみること。周りにやった人がいないのは、実はチャンス」という言葉を引用し、「この住田町に何ができるかを問いながら、大きな夢を抱き、皆さんとともに頑張りたい」と期待を込めた。
 続いて、神田謙一町長、佐々木春一町議会議長、県沿岸広域振興局の沖野智章副局長が登壇し、住民と行政が連携しながら、よりよい地域を目指していくと強調。
 菅野孝男町社協会長の発声による乾杯後は、和やかな雰囲気の中で歓談。鈴木衆議院議員の妻・敦子さんも駆けつけ、祝いの言葉を贈った。