ハイカーの歓迎ムード醸成へ 市観光物産協会がサポーター制度運用 加盟店でトイレ貸し出し、給水など

▲ 市観光物産協会事務所にもサポーターズの目印となるタペストリーを掲示

 陸前高田市観光物産協会(熊谷正文会長)は、みちのく潮風トレイルを歩くハイカー向けに、市内施設がトイレの貸し出しや給水、携帯電話の充電場所提供などを行う登録制度「陸前高田ハイカーサポーターズ」の運用を始めた。宿泊施設や飲食店など23施設(7日時点)が加盟。トレイルを楽しく散策する旅をサポートする取り組みを通じ、まち全体の歓迎ムード醸成を目指す。(高橋 信)

 

 制度は国内外から訪れるハイカーにやさしいまちを目指す取り組みの一環で企画。昨年12月中旬から運用している。
 加盟店は7日現在、宿泊9、入浴1、飲食7、道の駅・食品物販2、寺院、観光施設などのその他4の計23施設で、目印として共通のタペストリーを出入り口などに掲示している。トイレ貸し出しや水補給、休憩、電子機器の充電、Wi─Fiの利用など各施設任意のサービスを受けられる。
 みちのく潮風トレイルは、青森県八戸市から福島県相馬市までの東北太平洋沿岸を結ぶロングトレイル。海の景観をダイナミックに感じられるスポットの豊富さが大きな魅力で、多くのハイカーが訪れている。
 このうち、陸前高田市ルートは全長約40㌔。海岸沿いの黒崎仙峡遊歩道の絶景や米崎りんご、カキ養殖施設など同市ならではのなりわいの景色を楽しめるほか、東日本大震災の教訓を学べるルートとなっている。全長約1000㌔に及ぶトレイルの中間地点に位置することから、広田町の大野海岸にミッドポイントも設置されている。
 市観光物産協会は本年度、市からの委託を受け、米国出身のハイカーを招致してのモデルツアーを実施。年度内に高田町の本丸公園内にハイカー専用の野営場を開設し、誘客を図っていく。
 同協会の担当者は「ハイカーサポーターズの制度は、ハイカーと市内事業者が交流するきっかけとなればいい。そこからグルメや地元の人の温かさなど陸前高田ならではの魅力を感じてほしい」と期待を込める。
 加盟店は次の通り。
 民宿志田、民宿沼田屋、民宿吉田、キャピタルホテル1000、大舟旅館、民宿むさし、ホテル三陽、ペンション福田、玉乃湯、黒崎仙峡温泉、食堂さんきょう(黒崎仙峡温泉内)、コミュニティカフェ彩葉、箱根山テラス、だいわフルーツパーク、たかたのごはん(道の駅高田松原内)、すなば珈琲(同)、発酵パークCAMOCY、菓子司東海堂小友店、道の駅高田松原、慈恩寺、気仙大工左官伝承館、WOOD STOCK Dan、市観光物産協会