交通系ICカードに移行 県交通大船渡営業所バス路線 2月5日から順次車両導入

▲ 大船渡営業所管内のバス路線で順次交通系ICカードへの移行が進む

 岩手県交通大船渡営業所管内で2月5日(水)から、運賃支払いに交通系ICカードの利用が可能となる車両を順次導入する。地域連携ICカード「Iwate Green Pass(いわてグリーンパス)」や「Suica(スイカ)」などが対象。同月中旬までには、すべての車載器で設置が完了する見込みとなった。導入車両では、従来のバスカードは使えなくなるため、同営業所では対応を呼びかけている。

 県交通では、国土交通省の交通サービスインバウンド対応支援事業を活用し、地域連携ICカードシステムの導入を順次進めてきた。国、県、市がネットワーク費用の一部を補助。各車両の乗降口カードリーダー等車載機器やICカード、運用システムなどの整備が進む。
 乗車運賃精算のキャッシュレス化で、乗降時間の短縮や感染症予防が図られるほか、他の交通系ICカードもで利用可能となるため、観光など、域外からの利用者の利便性向上も期待される。
 営業所管内で順次導入されるのは▽大船渡盛岡線▽一関大船渡線▽大船渡住田線▽立根田谷線▽丸森立根線▽綾里外口線──の6路線。三陸沿岸道路を主要ルートとして気仙など本県沿岸部と仙台市を結ぶ高速バス「釜石―大船渡―仙台線」ではすでに導入されている。
 利用できる交通系ICカードは、いわてグリーンパスとスイカに加え、スイカと相互利用可能な交通系ICカード。利用可能車両には、前面・側面に専用マークを付ける。専用マークが付いた車両では、従来から発行しているバスカードは使用できなくなる。
 2月5日から全車が設置されるまでの間は、バスカードのみが使用可能な車両が混在するため、交通系ICカードとバスカードいずれも用意するよう呼びかける。これまで通り、現金での支払いは全車両で可能となる。
 いわてグリーンパスは大船渡営業所(立根町)でも無記名カードの販売がスタート。個人情報登録手続きが必要な記名式は2月5日からで、無記名カードからの変更も可能。記名式の場合は紛失時や破損時などに再発行が可能で残額も引き継ぐことができる。
 バス運賃支払時に同パスを使用した場合、運賃の3%がポイントとして付与され、一定量がたまるとポイント支払いも可能となる。スイカと相互利用可能な交通系ICカードが使える他路線バスでも利用できる。
 販売は手続き不要な無記名カードと記名式カードの2種類。
 1枚当たり1500円の入金と預かり金500円を加算した2000円で販売。預かり金はカード返却時に返金される。
 バスカードの残額からプレミア(割増)分を差し引いた払い戻しにも対応する。
 問い合わせは、同営業所(℡26・3730)まで。