7月19、20日に開催へ ケセンロックフェスティバル 夢海公園会場に
令和7年1月18日付 6面

ケセンロックフェスティバル(KRF)実行委員会(千葉裕昭実行委員長)は、今年のKRFを7月19(土)、20(日)の2日間、大船渡市大船渡町の夢海公園で開催する。実行委メンバーは今月17日に市役所を訪れ、渕上清市長に計画を説明しながら、関係団体や事業者が力を合わせての活気創出へ意見を交わした。近くチケット購入方法などを周知し、出演アーティストは順次発表する。
市役所には千葉委員長(55)をはじめ、メンバー8人が訪問。千葉委員長は「今年は本来の2日間開催となる。とにかく、大船渡、気仙を盛り上げたい」と述べた。
これに対して、渕上市長は「素晴らしいイベントで、楽しみにしている。期待も大きい。音楽がまちに響き渡ることで、イメージアップにもつながる」と語った。
懇談では、昨年に比べて来場者の滞在時間増加が見込まれることから、観光や各種体験につなげる流れなどが話題に。宿泊や飲食をはじめ経済効果も期待され、官民あげての盛り上げを誓い合った。
KRFは、国内外で活躍する著名なアーティストらが集う音楽の祭典。平成20年に大船渡市で開いた「OFUNATO ROCK FESTIVAL」を前身とし、翌21年に種山で初開催した。
東日本大震災が発生した同23年は断念したものの、24年に復活後は毎年実施。実行委を構成する気仙の住民が中心となって地道に準備を進め、気仙の復興を後押ししようと、人気アーティストが集結するロックフェスとして定着した。
令和元年に10回目を迎え、同2年は準備期間として開催を見送った。コロナ禍を経て、昨年7月、夢海公園を舞台に1日間の日程で開催。総勢12組が出演した中、県内外からチケット購入者2000人を含む3700人が訪れ、震災の復興事業で整備された地に響き渡る音楽に酔いしれた。
今年は、毎回参加している「the band apart」の出演がすでに決定。1日目、2日目とも8組程度の参加を見据え、初参加のバンドも含め、現在、出演調整にあたっている。
両日とも開場は午前9時30分、開演は同10時30分、終演は午後7時を予定。一般来場者は1日2000人を見込み、スタッフや関係者は約500人に上る見通し。入場券は「両日1日券」が9300円で、高校生以下は2000円。先行販売の「2日通し券」は1万8000円。駐車場料金は1日3500円、2日通し券は6000円とする予定。
実行委では本年度も野外での音楽イベントにとどまらず、地元食材や物品ブース、休憩スペースも設け、ボランティアも受け入れながら総合的な「フェス」として運営する方針。千葉委員長は「昨年以上に、訪れた方々が長い時間を大船渡や気仙で過ごし、ゆっくり各地を回ってもらう機会にもなれば」と期待を込める。(佐藤 壮)