11組が多様なアイデア発表 ビジネスプランコンテスト 最終審査会で各賞決まる(別写真あり)

▲ 地域活性化につながるアイデアの発表者らを表彰

 起業や新たな事業展開案などを発掘し、活力創出の一助とする「大船渡ビジネスプランコンテスト2024」の最終審査会は26日、大船渡市民文化会館・リアスホールで開かれた。1次審査を通過した個人・団体計11組が、地域課題の解決や活性化を図るための多様なアイデアを発表。来場した市民らは、発表者らの提案から地域の問題、魅力を再確認し、計画の実現に期待を寄せた。
 市や商工会議所、岩手大学などによる実行委員会が主催し、市内企業が協賛。9回目を数え、多様な事業のアイデアを高校生、一般から募るドリーム部門、地域活性化に寄与する事業を対象としたビジネス部門を設定した。
 3部門に計28組が応募。1次審査により、ドリーム部門は高校生5組と一般3組、ビジネス部門3組が最終審査会に臨んだ。
 審査委員は田中隆充岩手大人文社会科学部教授ら4人が務め、協賛企業関係者、一般観覧者ら約130人が来場。各発表後には審査委員が質問や助言をし、観覧者が話し方やアイデアに「いいね!」を示す紙を掲げた。
 ドリーム部門・高校生には、気仙の4高校すべてから発表があり、未利用資源の利活用や少子高齢化への対応などの諸課題に対し、高校生の力も生かした事業内容を提案。観覧者の関心を引きつける演出も見られた。
 審査の結果、最優秀賞には気仙大工による建築物を観光資源に活用し、地域活性化と建物の保存を図るプランを発表した大船渡東の「匠の技」が輝いた。メンバーの岡﨑匠海さん(情報処理科3年)は、「地域で見ている当たり前のものが、改めて日本や地域にとって大切だと知ることができた」と語り、受賞を喜んだ。
 また、観覧者投票の特別賞は同校の「バババ隊」が受賞。郷土料理の専門店を通じ、文化の伝承や雇用促進を目指す内容で、サービス内容の実演といった発表の工夫などに支持が集まった。メンバーの森優さん(食物文化科3年)は「考案したプランを知ってもらえて感謝している。高校卒業後は専門学校に入り、夢の実現に向けて頑張りたい」と意気込んだ。
 ビジネス部門では、雇用人材確保に向け、大船渡と産業などが似ている南インド・ケララ州からの就労者派遣事業を提案した「インド人財派遣㈱」が最優秀賞を獲得した。
 各部門の結果次の通り(カッコ内の氏名は発表者)。
 【ドリーム部門・高校生の部】
 ▽最優秀賞=匠の技(大船渡東、岡﨑匠海、岩舘秀佳)▽優秀賞=バババ隊(同、森優、杉山耀理、黄川田瑠依)▽奨励賞=及川(大船渡、及川温登)住田高校ダンス同好会(椎名琴海、佐々木優衣、金野結花、吉野萌花)TEAM「スポーツ」(高田、及川倖彪、大和田蒼汰、村上叶悟、黄川田子龍、渡邉温有)
 【ドリーム部門・一般の部】
 ▽優秀賞=@盛町木町一棟貸宿屋プロジェクト(三浦弘嗣)五葉山アソボーズ(新沼滉)▽奨励賞=ズーアクア「おっふー」&アニマル工房「繋—KEI—」(佐藤正一)
 【ビジネス部門】
 ▽最優秀賞=インド人財派遣㈱(紺野雅也、ピライ・アジュ)▽優秀賞=㈱スリーピークス(及川武宏)▽奨励賞=大船渡アマモ協議会(千葉豪)