「ライダー割」への参加続々 市観光物産協が4月開始 今月中の店舗申請呼びかけ

▲ 事業概要や申し込み方法などを示した説明会

 4月からオートバイによる来訪者をターゲットとした「おおふなとライダー割」事業を展開する大船渡市観光物産協会(齊藤俊明会長)は1月31日、大船渡町のおおふなぽーとで説明会を開催した。すでに市内でホテル・旅館など宿泊施設を運営する9事業者が参加を決めたほか、説明会直後にも続々と申請する姿が見られた。今月28日(金)まで受け付ける。
 近年、オートバイ走行を楽しむツーリングの需要が増加。こうした動きを活性化に結びつけようと、一昨年にはキャッセン大船渡エリアに「バイクの駅」が整備されたほか、昨年10月には同エリアで「バイクの駅大船渡ミーティング」が開かれ、約1300台が集まって活気が生まれた。今年も同時期の開催を目指している。
 同協会では、近年推進に向け機運が高まっている「アドベンチャーツーリズム」の一つとしてとらえ、ライダーをターゲットとした持続的な利用促進と誘客を図ろうと、新たにキャンペーンを企画。市や大船渡商工会議所などが後援する。
 説明会には、市内の飲食、物販、宿泊などを展開する事業所関係者ら約30人が出席。冒頭、同協会の近江学常務理事は「市内の観光入り込み客数は、コロナ禍前の実績には戻っていない。個人観光の誘客拡大に向け、新年度から事業を展開したい。皆さんの協力が不可欠」とあいさつし、協会職員が事業概要や申し込み方法などを説明した。
 キャンペーン期間は4月1日(火)~11月30日(日)の8カ月間。オートバイで来訪したライダーに対して、商品の割り引きや、プレゼントのサービスを行う。すでに導入している新潟県魚沼市では店舗によって「ラーメンのトッピング一つサービス」「ソフトアイス50円引き」「宿泊時の夕食に生ビール1杯プレゼント」「ステッカープレゼント」などが行われているという。
 サービス内容は、参加店舗に一任する。ライダーかどうかの見分け方はバイクスーツの着用やヘルメット持参などで判断するが、宿泊者は着替えることも考えられるため、宿泊施設で「バイク宿泊証明書」を配布し、各飲食店に持参することで割り引きが受けられる流れを検討している。
 各店舗のサービスをまとめた「クーポン」も作成する方針。スマートフォンや印刷物の提示によるスムーズな運営を見据える。
 市内に構える宿泊施設や飲食店、小売店が対象で、オートバイで来訪した利用者に1特典以上を提供することが条件。参加申請、問い合わせは同協会(℡21・1922)で対応する。   (佐藤 壮)