就職希望者全員が内定 気仙の今春高卒予定者 平成17年以降では最速に 昨年12月末現在
令和7年2月6日付 7面
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大船渡公共職業安定所(小野寺豊所長)は、管内(気仙2市1町)の令和7年3月新規高校卒業予定者に対する昨年12月末現在の職業紹介状況をまとめた。同月の内定率は100%と、就職を希望する全員が内定を決めた。同職安によると、12月末時点で内定率が100%に達したのは、過去20年間(平成17年3月卒業者以降)で最速となった。(三浦佳恵)
気仙地区内の今春高校卒業予定者は、気仙光陵支援学校高等部を含む5校の379人。このうち、学校や職安の紹介による就職希望者は前の月から1人減の72人(男子38人、女子34人)と前年から7人減り、平成27年以降では最も少なかった。
就業希望地は気仙が29人、気仙を除く県内が16人、県外が27人。気仙希望者の割合は、平成27年以降では最も低い40・3%となり、半数を割り込んだ。
新規高卒予定者を対象とした職安の求人受け付けは昨年6月1日にスタートし、同12月末までに同職安に寄せられた求人は86件186人。同8月末現在から新規求人の動きがない状況が続いていたが、今回は1件1人増えた。前年同期と比較すると、5件8人下回った。
有効求人倍率は6・41倍と前年同期を1・68ポイント上回り、平成27年以降では最も高くなった。県内他地区と県外の合計は2・58倍で、同0・12ポイント上昇した。
今春卒業予定者向けの就職試験は、昨年9月16日に解禁。同12月末時点で、希望者72人全員が内定を受けた。
内定率は、前年同期比5・1ポイントの増。就業希望地別にみると気仙が同9・8ポイント増となり、気仙を除く県内と県外は、いずれも同値だった。
気仙では例年、2~3月に全体の内定率が100%に達するが、今回は年明けを待たずに全員が就職先を決めた。
同職安では「求職者数が少ないことや、若い人材を確保しようと各企業が早期に選考を行ったことなどが要因ではないか」とみている。なお、今後進学などから就職への変更によって内定率が変わる可能性があるものの、今年1月末時点でそうした動きは見られていないという。
内定先の内訳は、気仙が29人(男子17人、女子12人)、気仙を除く県内が16人(男子9人、女子7人)、県外が27人(男子12人、女子15人)。
産業別では多い順に、製造業30人(男子21人、女子9人)、宿泊・飲食サービス業11人(男子1人、女子10人)、建設業6人(男子6人)、卸売・小売業6人(男子3人、女子3人)、医療・福祉6人(女子6人)、農・林・漁業3人(男子2人、女子1人)、サービス業3人(男子2人、女子1人)、鉱業・採石業・砂利採取業2人(男子2人)、複合サービス事業2人(女子2人)など。
平成27年以降の内定状況(12月末現在)は別表。