願い込めて入洞を 滝観洞バレンタインイベント あすまで開催

▲ 絵馬や願い石を用意して来場者を歓迎している

 住田町上有住の滝観洞観光センターで14日、バレンタインデーイベントがスタートした。絵馬や〝願い石〟が用意され、来訪者の「願いごと」成就を後押しするとともに、滝観洞入洞者にはバレンタインにちなんでお菓子もプレゼント。飲食屋台も出店し、来場者をもてなす。16日(日)まで。
 滝観洞は全長3635㍍、高低差115㍍にもおよぶ国内屈指の鍾乳洞で、洞部にはライトアップされた鍾乳石が輝き、ダイナミックな造形の岩肌や地下水などによる神秘的な光景が続く。洞口から約880㍍地点には高さ約60㍍に及ぶドーム型の空間があり、その天井部の裂け目から落差29㍍の「天の岩戸の滝」が注ぐ。
 バレンタインに合わせたこの催しは、願いごとがかなうとされる洞入り口前の「風恋橋伝説」にちなみ、毎年この時期に実施。入洞時に渡る太鼓橋型の風恋橋には「想いを胸に風恋橋を渡り天空から輝き舞う、滝のしずくを見られたら願いごとがかなう」との伝説がある。
 同センターは昨年4月末にリニューアルオープンしており、新施設となってからは初のバレンタインイベント開催。期間中は、入洞する来訪者に絵馬やお菓子をプレゼントし、洞最奥部の「天の岩戸の滝」付近には絵馬を設置するコーナーも設けた。
 また、天の岩戸の滝から流れ落ちてきた石を〝願い石〟として用意。入洞時にそれを持ち、小滝の水で清め、その先にある観音像前で祈願。その後、天の岩戸の滝に向かって願いごとを込めた小石を投げ入れる。
 会場には屋台も出店して軽食を提供するほか、15、16の両日は、上有住のお菓子工房「eat+(イートプラス)」のシフォンケーキ、町内で採取されたイタヤカエデの樹液を使ったメープルコーヒーのセットを1000円で販売する。各日先着10人まで。
 イベント初日から団体客も訪れ、絵馬を持って入洞し、願いを込めながら洞窟探検を楽しんだ。
 同センターを運営する住田観光開発㈱の千葉孝文専務は「施設が新しくなって初のバレンタインイベントなので、これを機会にぜひ足を運んで、楽しんでもらえれば」と多くの来場を呼びかけている。
 滝観洞の営業時間は午前8時30分~午後4時。今月末までは冬季営業のため入洞の受け入れは土・日曜日、祝祭日のみとしているが、3月からは通常営業を再開し、平日も入洞を受け入れる。