東日本大震災14年/「灯り」つないでいって 東中でキャンドルリレー事前学習会 二つの震災絡めて学ぶ(別写真あり)
令和7年2月16日付 7面

高田東中で講話した武藏さん
陸前高田市立高田東中学校(千葉賢一校長、生徒166人)が毎年、東日本大震災に思いをはせる行事として実施している「キャンドルリレー」が、26(水)、27(木)の両日に行われる。点灯に際しては、小友町の気仙大工左官伝承館にあるモニュメント「3・11希望の灯り」から種火を取る。同校はこれに先立って14日、同モニュメント設置の経緯に詳しい同町の武藏裕子さん(64)を講師に「キャンドルリレー事前学習会」を開いた。生徒たちは阪神・淡路大震災の被災地である神戸から陸前高田に手渡された〝ともしび〟を、東日本大震災からの学びと併せて次世代へリレーしていく意義を確認した。(鈴木英里)
この日は、平成7年1月17日の阪神・淡路大震災発生時、夫が大阪へ単身赴任していたという武藏さんが当時について述懐。「夫が関西にいたため、他の三陸の人たちと比べると阪神・淡路の衝撃は大きかった」という。その経験もあって、東日本大震災後に神戸から配慮の行き届いた支援を受けたことが印象深く、自分たちも神戸から手渡された〝たすき〟を次へつなごうという思いがより強くなった──などとして、約14年前を振り返った。
また、武藏さんは23年夏、神戸市東遊園地にある「1・17希望の灯り」を陸前高田市民らと視察に訪れ、「陸前高田にもこの〝灯り〟があれば」という仲間の一言から気仙大工左官伝承館へのモニュメント設置に至った経緯や、そこに込められた神戸、陸前高田両市民の思いも説明した。
生徒たちはこれを受け、「私たちも中学生になり、震災を伝える立場になった。きょうは阪神・淡路と東日本、二つのお話から、伝えていくうえで大切なことを教わった」「神戸からの支援によって陸前高田の被災者に笑顔が取り戻されたという話が印象的だった。自分たちも地域の方たちに〝希望の灯り〟をともせるよう、キャンドルリレーをつないでいきたい」などと、行事に取り組む意味を再確認した様子だった。
同校では、3月11日近辺の日程で毎年「つむぐイルミネーション」を開催している同市出身の有志らに依頼され、平成31年から毎年、防災・復興学習の一環としてガラスのキャンドルホルダーを制作。生徒一人一人がさまざまな思いを込めてガラスに絵を描き、「つむぐ」に提供するほか、学校行事としても2月から3月の時期、同校前のアップルロードに並べて火をともしている。
今年は「希望の灯り」から種火を取るにあたり、生徒会執行部が「阪神淡路大震災から30年の節目でもあるし、もっと二つの震災のことを自分たちから学ぶ機会にしよう」と話し合ったといい、1月17日早朝には臼井万葉さん(2年)と戸羽菜々子さん(同)の2人が同館で行われた追悼行事にも参加。キャンドルリレーが同校の伝統行事として定着しつつある中、「なぜ震災を学び、継承していく必要があるのか」についての意義や、責任感を強く感じたという。
武藏さんは「阪神・淡路からも東日本からも時間が経過した。経験者として私が話をできるのも今だけ。震災を経験していない、または小さすぎて覚えていない生徒が、私たちの言葉を引き継ぎ、自分たちの生の声で次につなげようとしてくれていることがありがたく、頼もしい」と語り、活動に期待を寄せた。
キャンドルリレーは26、27日の両日とも、午後4時30分から6時ごろまで、同校前のアップルロード沿いで行われる。






