多文化共生のきっかけに 滝観洞探検で住田知る 交流イベント初開催 町内在住の外国人7人参加(別写真あり)
令和7年2月18日付 7面
住田町は16日、町内在住の外国人を対象にした交流イベントを上有住の滝観洞で開催した。町の「多文化共生事業」のキックオフイベントとし、参加した2カ国の外国人が住田の観光スポットの魅力を体験。参加者からの反響や事業運営関係者らの声を共有し、今後の事業発展へのヒントにした。(阿部仁志)
同事業は、町内に住む国籍の異なる人々が対等な関係で共に生きるまちをつくることや、国際的な視野で町の魅力を再発見することが目的。同町の総人口に占める外国人の割合が県内で特に高いことを背景に、住民同士の交流活性化や、地域の一員である外国人らの暮らしの課題、ニーズを把握して相互理解を図ろうと展開するもの。
本年度からの事業本格化にあたり、「みんなで滝観洞に行こう」と銘打った今イベントを企画。事業業務を受託する一般社団法人・邑サポート(奈良朋彦代表理事)が運営し、滝観洞観光センター指定管理者の住田観光開発㈱が協力した。
この日は、町内で働くインドネシア、ベトナム各国籍の男女7人が参加。同社代表取締役専務の千葉孝文さん(46)が洞窟内を案内した。
千葉さんは、住田で暮らし始めて1、2年目という外国人らに向けて、優しい日本語を心がけながらガイド。入り口から約880㍍先の「天の岩戸の滝」を目指して歩き、洞窟が約3億年前の地層に地下水の力によってできたこと、古代の生物の化石が発掘されていること、国内でも珍しい形の鍾乳石があることなどを各ポイントで解説した。
同センターのバレンタイン企画ともコラボレーション。参加者が、事前に受け取った絵馬に願い事を書いて天の岩戸の滝付近に奉納したり、同滝から流れ落ちてきた小石に願いを込めて滝に向かって投げ入れるなど、シーズンならではの体験で笑顔を広げた。
町内事業所で実習するインドネシア出身のリコ・イルワントさん(21)は「滝観洞に入るのは初めてで、実物の滝は写真で見るよりもすてきだと思った。楽しい時間を過ごし、住田のことを知ることができてよかった」と充実の表情。
千葉さんは「今回の参加者はみなさん日本語が上手だったので、こちらも安心してガイドできた。海外からいらっしゃる方の中には宗教上の事情がある人もいると思うので、そういった人にも合わせられるガイドを今後考えていかなければと感じた」と話していた。
滝観洞をあとにした一行は、上有住五葉地区の一般社団法人文化政策・まちづくり学校(ふるさと創生大学)の学舎も訪問した。
事業関係者らは、今イベントで得られた参加者からの声や反省点をまとめ、ブラッシュアップを図りながら今後の取り組みに生かす。
邑サポートの木村直紀理事(51)は「初のイベントだったが、参加者からは良い反応を得られたと思う。より良い企画を考え、来年度もぜひ今回のようなイベントをやりたい」と見据えていた。





