6年生や地域に感謝伝える 気仙小で送る会 けんか七夕太鼓引き継ぎも(別写真あり)

▲ 地域ボランティアへ感謝の手紙を手渡す児童ら

小学校生活最後となる太鼓演奏を披露する6年生

 陸前高田市立気仙小学校(村上泰夫校長、児童56人)は2月28日、6年生を送る会を開いた。この中では地域ボランティアを招いての感謝の会や、校内で伝承している芸能「けんか七夕太鼓」の引き継ぎ式も行い、この春卒業する6年生や、学校生活を支えるボランティアらへの「ありがとう」の気持ちを伝え合った。
 この日は、全校児童と教員のほか、地域ボランティア約20人が参加。毎年この時期に行う送る会と合わせ、延期となっていたボランティアへの感謝の会と太鼓の引き継ぎ式も行った。
 はじめに、1~5年の各学年が6年生の前で出し物を発表。6年間の振り返りやゲーム、ダンスなど趣向を凝らした内容で、「いつも優しくしてくれた」「登下校で一緒に歩いてくれた」と感謝を伝えた。
 このあと、感謝の会では全学年で用意した手紙を地域ボランティアへ贈呈。手紙には、「暑い日も寒い日もいつも見守ってくださりありがとう」「おかげで安心して登下校できています」などと、登下校時の見守りや学習サポートで触れ合う住民らへの日頃の思いがつづられた。
 ボランティアを代表し、同校学校運営協議会の菅野稔会長(78)は児童からの温かいメッセージに感銘を受けた様子で、「これからも楽しい学校生活を送ってほしい」とエールを送った。
 続けて行われた太鼓の引き継ぎ式では、4、5年生と、6年生がそれぞれ伝統の演奏を披露した。
 けんか七夕太鼓は、地元で900年の歴史があるとされる行事「けんか七夕」の太鼓や笛のおはやし。毎年、高学年が後輩へ代々引き継ぐ習慣となっており、本年度3学期から本格的に練習を始めた4年生は今回が初披露となり、6年生は小学校生活最後の演奏に臨んだ。
 伝統の赤い法被を着用して演奏した児童らは、勢いよくばちを振っては、迫力ある音と躍動感のあるリズムで練習の成果を発揮。特にも6年生は、最高学年ならではの力強さやクラスの団結力が光り、終演後は多くの拍手をあびて有終の美を飾った。
 佐々木奏海さん(6年)は「普段と違う雰囲気で後輩たちと交流でき、太鼓演奏ではいつもよりも強くたたくことができた。次の最高学年になる5年生には、委員会活動や太鼓演奏で後輩たちを引っ張っていってほしい」とバトンを託していた。