志望校合格を目指して 県立高校で入試始まる 全日・定時制を約370人受験 気仙

▲ 合格を目指して学力検査に臨む受験生ら=大船渡高

 県立高校の令和7年度入学試験は5日、県内各校で一斉に始まった。同年度は、学力検査や調査書などで選考する一般入試と、推薦入試に代わって新たに導入された特色入試を行うこととなり、気仙では全日制の高田、大船渡、大船渡東、住田の4校8学科と、定時制の大船渡1学科を合わせて約370人が受験。大船渡市では大規模火災が生徒らの学校生活にも大きな影響を及ぼしている中、受験生たちは自分を信じ、志望校合格を目指して試験に臨んだ。高田、大船渡東の両校では6日まで行われる。
 7年度における気仙の募集定員は、全日制が4校8学科の合計520人、定時制が1校1学科の40人。各校での一般入試に加え、高田の2学科では新たに、志望先高校が求める生徒像などを踏まえ、生徒自身が出願できる特色入試も行う。
 全日制のうち、調整後の一般、特色の合計志願者数は364人。実質志願倍率は0・70倍となり、前年度と比べて0・09ポイントの増。4校8学科すべてで定員を割り、倍率が最も高かったのは高田・普通科の0・96倍だった。
 5日の気仙は厳しい冷え込みに見舞われ、早朝は各地で雪が見られ、午前7時ごろからみぞれや雨に変わった。天候の影響による交通機関の大きな乱れはなく、試験会場となった各高校には傘を差した受験生たちが次々と到着した。
 このうち、大船渡市猪川町の県立大船渡高校(石井美樹子校長)では、午前8時に受け付けを開始。受験生らは緊張した面持ちで試験会場に入った。
 試験官の教諭が入室するまでは、それぞれ教科書や参考書を開いて最終確認をしたり、深呼吸をするなどして緊張をほぐした受験生たち。同8時30分からの点呼や連絡事項の確認を経て、同9時10分に国語から試験がスタートした。
 その後は数学と社会、昼食時間を挟んで午後には英語と理科の試験が行われ、受験生たちはこれまでの学習成果を信じながら問題用紙と向き合った。
 県教委によると、5日午前9時現在における県内の受験者数は、全日制(59校)が6570人で、いわて留学(県外募集)合格者などを除いた実質定員8382人に対する受験倍率は、前の年と同じ0・78倍。定時制(9校)の受験者は99人となり、実質定員480人に対する倍率は前年と同じ0・21倍だった。
 追検査予定者を含む欠席者は全日制が25人、定時制が1人。なお、県教委は大船渡市内の生徒が大規模火災を理由として11(火)、12(水)の両日に行う追検査を希望する場合は、受検を認めている。
 気仙の全日制では、3校3学科が学力検査の成績と調査書、2校5学科は面接も行い、合格者を決定。6日は、高田の特色入試と大船渡東の面接が行われる。
 合格発表は、14日(金)午後3時から各校で行われ、県教委の合格者発表用ウェブサイトにも掲載する。(三浦佳恵)