「受かった!」笑顔満開 県立高校で合格発表 新生活への期待膨らむ 気仙(別写真あり)

▲ 合格を喜び合う受験生たち=高田高校

 県立高校の一般入試合格者が14日、各校やインターネットの特設サイトで一斉に発表された。入試目前に大船渡市内で大規模林野火災が発生し、慣れない避難生活に身を置いたり、被災地域の早期鎮圧や復旧に心を寄せながら〝15の春〟を目指した受験生たち。気仙3市町の全日制・定時制では、今回から導入された特色入試も合わせて367人が合格した。各校では、発表を見に訪れた受験生たちが「受かった」と合格を喜び、明るい笑顔の花を咲かせるとともに、高校生活への期待を膨らませた。(三浦佳恵)

 

 令和7年度は、従前の推薦入試に代わり、志望先高校が求める生徒像などを踏まえて生徒自身が出願できる特色入試を導入。気仙では、高田の普通、海洋システム各科で行われた。
 県教育委員会によると、気仙における一般、特色を合わせた合格者数は大船渡、大船渡東、高田、住田の全日制8学科(総定員520人)で361人、大船渡の定時制・普通科(定員40人)で6人だった。
 合格発表は、午後3時から各校のほか、県教委の合格者発表用ウェブサイトで行われた。
 このうち、気仙で唯一特色入試を行った陸前高田市高田町の高田高校(菅野幸貴校長)では、同2時50分ごろから受験生やその家族らが集まり始め、発表時間に合わせて学校側が番号を掲示。受験生たちは真剣なまなざしで自身の受験番号を探し、見つけると「あった!」「受かった」と喜びの声を上げた。
 それぞれガッツポーズを見せたり、友人同士で抱き合ったりするなどして、喜びを表現。自身の番号をスマートフォンで撮影し、家族に報告する姿も目立った。
 普通科に合格した大船渡一中の志田雪音さん(3年)は、「合格はすごくうれしい。自分も高校に入れると実感できた。友達と一緒に、楽しく高校の3年間を過ごしたい」と意欲。
 同じく普通科に受かった高田第一中の菅野拳真さん(3年)は、「みんなと合格できてうれしいし、支えてくれた方々に感謝したい。高校では行事を楽しみたいし、野球部に入って甲子園を目指したい」と話していた。


4校8学科で2次募集へ

 

 県教委は同日、合格者が定員に満たないために入学志願者を2次募集する高校・学科を発表した。気仙では、全日制・定時制合わせて4校8学科で募集する。
 全日制は、高田・海洋システム科(2次募集29人)、大船渡・普通科(同25人)、大船渡東・農芸科学科(同28人)、同・機械電気科(同19人)、同・情報処理科(同21人)、同・食物文化科(同16人)、住田・普通科(同16人)。定時制は、大船渡・普通科(同34人)。
 出願期間は17日(月)〜19日(水)で、受付時間は午前9時~午後4時。
 試験は24日(月)に、合格発表は26日(水)午後3時から各校で行う。