母国の災害「心が痛い」 ミャンマー大地震 気仙在住の出身者

▲ 「ミャンマーのことを思うと胸が痛くなる」と話す高清水さん

 気仙に住むミャンマー出身者が、母国で起きた大地震の被害状況を懸念している。4日で発生から1週間が経過。死者数は3000人を超えたとされるが、いまだ被害の全容は明らかになっておらず、「現地のことを思うと心が痛くなる」などと表情を曇らせる。(高橋 信)

 

 「まさかの出来事だった。地震以来、あまり眠れない」。陸前高田市米崎町の会社員・高清水レベッカさん(37)がそう話す。
 インターネットニュースで母国が地震に襲われたことを知り、すぐに旧首都で、最大都市のヤンゴンに住む両親とSNSで連絡を取った。建物倒壊などはなかったといい、無事であることを確認できたものの、「ほかのまちの被害はひどく、映像を見ると非常にショック」と語る。
 ミャンマー出身の特定技能外国人や技能実習生と、企業を結ぶ人材紹介・派遣会社で勤務している高清水さん。担当エリアの岩手、宮城両県在住のミャンマー人は100人を超える。
 今回の地震で親せきの子どもを亡くした実習生もいるといい、「どのような言葉をかけてあげるのが正しいのか分からないほど悲しんでいる。子どもが犠牲となるのは最も悲しいこと」。二児の母である高清水さんは「本人には『日本にいる自分たちが倒れたら、さらに心配をかける』と励ました。これからも心のケアに当たりたい」と話す。
 また、「日本にいてもできることを」と、国際NGOに寄付したほか、在日ミャンマー人に協力を呼びかけ、有志から寄付金を募っている。
 しかし、街頭に立つなど表だった活動は今のところ考えていない。「大船渡市で山火事があり、同じように大変な状況だから」。国内外で発生する大規模災害を憂い、早期復旧を切に願っている。



 日本赤十字社は、「2025年ミャンマー地震救援金」を受け付けている。6月30日(月)まで。
 受付口座は、ゆうちょ銀行(口座番号=00110・2・5606、口座加入者名=日本赤十字社)。
 通信欄には「2025年ミャンマー地震救援金」と明記し、受領証希望者は「受領証希望」と記入すること。
 銀行口座は、三井住友銀行すずらん支店(普通預金2787801)、三菱UFJ銀行やまびこ支店(普通預金2105804)、みずほ銀行クヌギ支店(普通預金0623625)で受け付けている。
 口座名義は、「日本赤十字社(ニホンセキジュウジシャ)」。