伝統築く誓い新たに 新生・大船渡中で初の入学式 統合に伴い制服も一新(別写真あり)

▲ 統合に伴い新調された制服に身を包み新生・大船渡中最初の新入生として式に臨む生徒ら

 大船渡市立大船渡中学校(和賀真樹校長、生徒185人)の入学式は7日、同校で挙行された。旧大船渡中学校と末崎中学校が統合し、新入生59人を迎えて新生・大船渡中としてのスタートを切った。一新された制服に身を包んで式に臨んだ新1年生たちは、これから始まる中学校生活に期待を抱きながら、先輩たちとともに新設校の伝統を築いていく誓いを新たにした。(菅野弘大)

 

 式では2、3年生や保護者、来賓、教職員らが盛大に拍手を送る中、統合に合わせて新しいデザインとなった制服を着た新入生らが、緊張した面持ちで入場。担任の教諭から名前を呼ばれると、はきはきとした声で返事をし、和賀校長から入学許可を受けた。
 和賀校長は、2校の統合が持つ意味や充実した中学校生活を送るために心にとどめておいてほしいことを紹介しながら「皆さんは新設大船渡中学校の最初の入学生として、これから新たな校風や伝統の創造の担い手となっていく。先輩たちが取り組む姿から多くのことを学び、中学校生活に慣れて、明るく笑顔で安心して登校できるようになってほしい」と式辞。
 小松伸也教育長は、告辞で「全校生徒で力を合わせ、これからの輝かしい歴史を築くとともに、素晴らしい校風を創り上げてほしい」と呼びかけ、生徒らの活躍に期待を込めた。
 渕上清市長と旧大船渡中PTAの大西義孝会長の祝辞に続き、在校生代表の佐藤一希さん(3年)が「皆さんは新たなスタートを切った大船渡中のはじめの新入生。新たな出会いや学びやへの期待、中学校生活になじめるかの不安で胸がいっぱいだと思う。でも、小学校からの先輩や、ともに不安を分かち合う仲間たちがいる。私たちも、皆さんが一日も早く中学校生活に慣れるよう協力し、同じ大中生の一員として助け合って歩んでいこう」とあいさつし、2、3年生の合唱で新入生を温かく歓迎した。
 誓いの言葉では、新入生代表の小松蒼太さんが「切磋琢磨できる仲間が増える喜びもあり、仲間との絆を深め、3年間で最高の思い出を作りたい。一度しかない中学校生活を悔いなきものにするために何をすべきかを考え、自覚と誇りを持って日々精進する」と力強く述べた。
 最後に新たな校歌を出席者全員で斉唱。式を終えた新入生らは、大中生としての誇りを新たにしたりりしい表情で学級活動に臨み、新たな仲間、環境での生活に胸を膨らませていた。
 旧大船渡、末崎両中学校の閉校式は先月下旬に行われ、それぞれ78年続いた校史を閉じた。両校が統合した新生・大船渡中の開校式は4日に挙行。新たな校訓は「心」で、統合1年目となる本年度は、生徒会スローガン「開花~はじめの花を咲かせよう~」のもとで、生徒らが学校の礎を築いていく。
 同校には主に、大船渡、大船渡北、末崎小学区の生徒らが通う。末崎町の生徒らを送迎するスクールバスが運行される。
 新しいデザインの制服は、大船渡・末崎地区学校統合推進協議会の中で「制服と運動着のあり方」を検討。紺色を基調としたブレザータイプで、女子生徒はスカートかチェック柄のスラックスを選択できる。ネクタイやリボンは、紺色など斜めのストライプが入ったデザインとした。
 運動着は、上が青色で下が紺色と、上下異なるタイプに。Tシャツやハーフパンツは紺色となった。長袖のトレーニングシャツ、半袖のTシャツともに「OFUNATO JUNIOR HIGH SCHOOL」のロゴが左胸にプリントされている。