新客船が相次ぎ入港へ 三井オーシャンフジ(今月26日)と飛鳥Ⅲ(8月3日) 地域に勇気や希望届ける存在に

▲ 入港を予定している「三井オーシャンフジ」=MITSUI OCEAN CRUISES提供
▲ 「飛鳥Ⅲ」のCG画像=郵船クルーズ㈱提供

 大船渡市の大船渡港に本年度、新たなクルーズ客船が相次いで入港する。「三井オーシャンフジ」(3万2477㌧)は今月26日(土)に、「飛鳥Ⅲ」(5万2200㌧)は8月3日(日)にそれぞれ予定。海岸沿いを進み、岸壁にたたずむ優雅な船体は、大規模林野火災からの復旧・復興へと歩む地域に勇気や希望をもたらす存在にもなりそうだ。 (佐藤 壮)  

           

 商船三井クルーズ㈱(本社・東京都)の三井オーシャンフジは、昨年12月に就航した。全長198・15㍍で、全幅は25・6㍍。客室229室で、乗客数は458人。
 大船渡寄港は、神奈川県の横浜港を発着地とする「ゴールデンウイーク日本一周クルーズ~釜山~」の一環。今月24日(木)に横浜港を出発し、25日(金)の終日クルーズを経て、26日の大船渡が最初の寄港地となる。入港は午前8時、出港は午後5時を予定している。
 一方、郵船クルーズ㈱(本社・神奈川県)の「飛鳥Ⅲ」は、7月20日(日)に就航する。全長230㍍で、全幅29・8㍍。客室数は385室で、乗客数は744人。10月までのオープニングクルーズに、大船渡を寄港地とする日程が組まれた。
 8月1日(金)に横浜港を出発し、2日(土)は終日クルーズを予定。3日は大船渡に午前7時に入港し、午後5時に出港する。
 現在も運航している「飛鳥Ⅱ」は市の「おおふなと特別観光大使」にも委嘱されており、これまでに23回入港した。
 本年度は商船三井クルーズの「にっぽん丸」(2万2472㌧)も9月28日(日)に入る。全長166・6㍍で、全幅は24㍍。客室数は203室、乗客数は449人となっている。
 横浜港発、茨城県の大洗港着で、日立ポートサービスによる「大洗海上花火と三陸大船渡」と題したツアーの一環。午前8時30分入港で午後5時出港予定。通算25回目となる。
 大船渡市は本年度予算に、大船渡港振興協会運営事業として1800万円を計上。客船のポートセールスやコンテナターミナル荷役事業支援を行う大船渡港振興協会への負担金で、客船寄港予定件数の増加や歓迎行事の充実などを見据え、前年度よりも増額しており、官民連携の心温まる〝おもてなし〟を見据える。
 14年前の東日本大震災直後にも、大船渡港には「飛鳥Ⅱ」をはじめ客船が復興支援も込めて入港し、被災地を元気づけた。各クルーズ客船はいずれも、大規模林野火災の発生前には入港日程が固まっていたが、今回も市民らに勇気や希望を届ける役割が期待される。