平面交差のICに注意を 東北道の事故受け 誤進入・逆走の防止へ 県警本部

▲ 誤進入の恐れが指摘されている平面交差構造のIC=陸前高田長部IC

 県警察本部(増田武志本部長)は、4月26日に栃木県内の東北自動車道で発生した自動車の逆走による多重事故を受け、インターチェンジ(IC)の誤進入防止と、自動車専用道路の安全利用を呼びかけている。気仙地域を通る三陸沿岸道路と釜石自動車道でも、平面交差するICでの誤進入による逆走が考えられるとして、路面の表示や矢印板に気を配った運転が求められる。
 26日の多重事故は、東北道を逆走する乗用車が車に衝突した事故と、それにより生じた渋滞で起きたトラックなど6台が関係する事故で、10人以上の死傷者が出たもの。
 捜査により、逆走車が誤進入した可能性が指摘されている黒磯板室ICは、一般道から本線に入る車と、本線から一般道に出る車が平面で交差する。気仙と近隣では、三陸沿岸道路の陸前高田長部、陸前高田、吉浜の3ICと、釜石自動車道の遠野住田IC(遠野市)が同様の構造となっている。
 平面交差するICでは、進む方向を路面の色分けや矢印の表記で示しているが、見落としによる対向車線への誤進入の恐れがあり、逆走車には案内標識などで警告している。
 多重事故を受け、南三陸沿岸国道事務所では今月2日、黒磯板室ICと同様の構造のICに矢印板を設置するなどの対応を実施。同本部でも、IC周辺で広報やパトロールなどを行っている。
 このほか、自動車道上で車の逆走が起きた場合は、道路上の電光情報板に逆走車が発生したことを表示して、他のドライバーへ注意喚起する。
 同本部高速道路交通警察隊釜石分駐隊の久保達也隊長は「ICでは前方に気を配るとともに、自分の進路の再確認をしてほしい。(自動車道などでの)長距離運転は疲れが出るので、こまめに休憩を取ってリフレッシュすることが必要」と呼びかける。