「重倉勉強会」スタート 米崎小学校 退職教員招き放課後学習 初の試み、週1回実施(別写真あり)
令和7年5月14日付 7面

陸前高田市の米崎小学校(佐々木伸一校長、児童129人)は12日、週1回の放課後学習会「重倉勉強会」をスタートさせた。校内初の試みで、町内外の退職教員を講師に招き、参加を希望する児童らの自主学習をサポート。苦手克服や学習意欲向上につなげる。(阿部仁志)
この同勉強会は、普段の授業の復習や苦手な教科の補強学習を行い、児童の学びの確実な定着を図るもの。昨年から学校内部で検討が進められ、本年度からの実施にこぎつけた。
初日は、地域コーディネーターの仲介で退職教員3人が「学校サポーター」として講師役を担い、児童は希望者約40人が参加。帰りの会終了後、1年生、2・3年生、4~6年生が、それぞれに割り当てられた部屋で勉強を開始した。
このうち、4~6年生は1時間の学習時間が設定され、授業で出された宿題に取り組んだほか、勉強会のために用意されたプリントの問題を解いた。
主な勉強内容は、漢字と計算。難しい問題にぶつかった子には講師が個別指導し、解き方や考え方のヒントを伝えた。
問題が解け、「立派です」「全部当たってる。すごいね」とほめられた児童は、達成感に満ちた表情を浮かべて次の問題に取りかかり、学習意欲を高めた様子だった。
村上賢人さん(5年)は「苦手な算数を克服しようと思い参加した。他の学年の子もいていつもの授業と雰囲気が違い、勉強もはかどった」と話していた。
勉強会は、今後も毎週月曜日に開催。年度内30回ほどを見込み、保護者や地域からの反響も見ながら内容を随時見直していく。
佐々木校長は「初日は良い感触を得られた。子どもたちにとって勉強しやすい場を模索し、新規で参加したいという子も受け入れながら、今後も環境を整えていきたい。また、学校サポーターの増員を目指し、退職教員の方々に協力を呼びかけていく」と話していた。