32チームで熱戦開幕 全日本学童野球県予選 気仙3市町など会場に(別写真あり)
令和7年6月1日付 6面


1回戦から奮闘する気仙球児=市営球場
高円宮賜杯第45回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント県予選大会(県野球協会主催)は5月31日、気仙3市町などを会場に開幕した。陸前高田市高田町の楽天イーグルス奇跡の一本松球場では開会式が行われ、気仙の4チームを含む32チームが、大船渡市大規模林野火災の被災地復興への思いも寄せて健闘を誓った。試合は釜石を含む4会場で行い、各チームが全国大会出場を目指し熱戦を繰り広げる。
全国大会は「小学生の甲子園」とも称される権威ある大会。今年は8月に新潟県の8球場で開催され、各都道府県大会を勝ち抜いた強豪53チームが出場する。
県予選は大船渡市野球協会(伊藤力也会長)が主管し、日本マクドナルド㈱が特別協賛。沿岸南ブロック代表の陸前高田ベースボールクラブ、高田野球スポ少、猪川野球クラブ、住田・長部連合を含む32チームが、6イニング制(90分制限)トーナメントで県一を争う。優勝チームにはマクドナルド・トーナメント全国大会、準優勝チームには、秋田県で開かれる東北学童軟式野球大会への出場権が与えられる。
会場は、大船渡市末崎町の市営球場、陸前高田市の奇跡の一本松球場、住田町世田米の町運動公園野球場、釜石市の平田公園野球場の4会場を利用。例年メイン会場として使用していた大船渡市三陸町綾里の三陸総合運動公園は使わず、同市で2月に発生した大規模林野火災の影響を考慮した。
開会式は奇跡の一本松球場で開催。あいにくの雨模様のため、規模を縮小して行った。
すべての出場チームが整列した中、菊池徳男県野球協会長が「林野火災で被災された方々に心を寄せ、この大会で元気づけられるように、精いっぱいのプレーをお願いする」とあいさつ。
このあと、日本マクドナルドのPRキャラクター・ドナルド君が登場し、会場や選手らに「楽しんでいこうぜ!」と呼びかけ、来場者も「おー!」と声をそろえた。
選手宣誓では、猪川野球クラブの和泉鷹我主将(6年)が、林野火災でスポ少活動の自粛を余儀なくされた時期を振り返り「みんなと野球ができるようになったときの喜びは忘れない。今こうしてプレーできるのは、緊急消防援助隊や支援してくださった多くの方々、いつも応援してくれる地域のみなさん、監督、指導者、家族の支えのおかげ。大好きな野球ができる喜びと感謝を胸に、正々堂々プレーする」と声を響かせた。
初日の試合は当初、4会場それぞれで1回戦を4試合ずつ行う予定だったが、雨により平田球場の全試合を延期。気仙の3会場では天候を見ながら行われ、出場した選手らは、日々の練習で培ったチームの絆を発揮し、全力プレーで勝利を目指していた。
午後4時現在、延期分を含むほかの試合は、日程を調整のうえ1、7、8の各日に実施する見込み。
結果は後日掲載。