職員のサングラス着用認める 市消防本部 救急活動など安全遂行のため

▲ サングラスを着用して救急車両を運転する消防職員

 陸前高田市消防本部(及川貴美人消防長)は1日から、救急活動や訓練などでの消防職員のサングラス着用を正式に認める。視界確保による業務の安全な遂行や、危険要因の見落としリスク軽減につなげるもの。「サングラスの仕様基準を定め適正に運用するが、見る人によっては威圧感を感じるかもしれない」とし、地域への理解と協力を呼びかけている。
 サングラス着用は、車両の運転や災害現場での活動、訓練実施などの際に、日差しや太陽光の反射によるまぶしさから職員の視界を確保することが目的。紫外線による隊員への目の負担を軽減する安全衛生管理の狙いもある。
 着用はこれまで任意としてきたが、改めて消防本部が認めることにより、職員らが安心して着用して業務遂行に集中できる環境を整える。ただし、救急や災害の現場で周囲に不安や不快感を与えないよう、ファッション性が高い、あるいは奇抜なデザインのサングラスは不可とする。また、住民と直接会話するような場面では、できる限りサングラスを外し対応することを基本とする。
 着用条件は▽緊急自動車等の運転または助手席に同乗する場合、信号機その他道路状況の確認が困難となるおそれがあるとき▽強い日差しでドローンの操作に支障をきたすおそれがあるとき▽水難救助活動(訓練)で太陽光が水面に反射し活動に支障をきたすおそれがあるとき▽災害活動や訓練時の所属長、現場最高指揮者等が判断したとき──などと定める。
 同本部の岡田雅彦消防署長は「災害から市民の皆さまの安心・安全を守るとともに、職員の安全確保のため、ご理解をいただきたい」と呼びかけている。