山あいに赤紫の彩り ナデシコ見頃間近に

▲ 近隣住民もナデシコ畑を訪れ、美しい花をめでている

 住田町上有住の和野地内で、畑一面に植えられたナデシコが見頃間近となっている。赤紫色の花弁が新緑の中で際立ち、地域に彩りを添えている。今週末には満開を迎えそうだ。(清水辰彦)


 ナデシコ畑は天嶽自治公民館近くにあり、近所に住む河村ハルノさん(83)が栽培。かつて水田だった地で、20年以上前から育てている。地道な草取り作業などを続け、約1000平方㍍の畑でナデシコが一面に広がる光景を作り上げた。毎年、見頃を迎えると町内外から見物客が訪れている。
 今年は気温の影響か、例年よりやや遅い5月下旬に咲き始めた。枯れてしまっている花もあるが、それでも畑一面に広がるナデシコのピンクの花が、地域を華やかに彩る。
 近隣住民もナデシコ畑に足を運び、「この時期を楽しみにしている」「管理も大変だろうに、よく手入れしていてすごいね」と、河村さんと談笑しながら花弁をめでる。
 河村さんは「今年もきれいに咲いてくれてよかった。地域がいくらかでもにぎやかになれば」と目を細める。
 4日の気仙地方は低気圧の影響で朝方はぐずついた天気となったが、日中は青空が広がった。盛岡地方気象台の観測で、住田の最高気温は23・3度(平年比1・0度高め)で、6月中旬並みだった。
 同気象台の予報によると、5日の沿岸南部は、晴れ昼過ぎから夕方くもりの見込み。予想最高気温は大船渡市で24度。