AI技術でも企業貢献へ 橋爪商事㈱が販売パートナー契約 ㈱サイバーコア(盛岡市)と
令和7年6月7日付 1面

大船渡市に本社を構える橋爪商事㈱(橋爪博志社長)は、AI(人工知能)ソリューション開発を手がける盛岡市の㈱サイバーコア(玉木由浩代表取締役)と販売パートナー契約を締結し、協業を進めている。橋爪商事では、画像AI分野を強みとし、同じ岩手に構えるサイバーコアと手を組むことで、製造業などが抱える課題解決をはじめ地域に根ざした企業への貢献を見据える。
総合商社の橋爪商事は昭和3年に創業し、建設資材や工業用薬品をはじめ、多岐にわたる商品を供給。鉄鋼製品、土木製品、セメント、住宅資材、工業薬品、事務用機器なども幅広く取り扱い、建設業や関連産業を支える役割を担ってきた。青森、宮城、秋田各県でも事業を展開している。
昨年4月には、新たに「DXソリューション部」を創設。目まぐるしく変化する自然環境や法規制、人手不足などの課題を抱える地域などに対し、省力化や事業変容を支えるデジタル技術の導入支援を進める。
サイバーコアは、平成19年に創業。画像AI技術の開発に特化し、鮮明化や軽量化などの独自技術を確立した。セキュリティー分野や販売業、鉄道などの公共交通、工場内の生産工程自動化、自動車産業など多岐に渡る業界・分野で独自技術を納入してきた。
コンピュータービジョン分野で最も権威ある国際会議の一つとされる「CVPR」で部門優勝を飾るなど、AIを生かした課題解決や情報解析、システム形成などで評価を集める。インターンや新入社員として、県内学生の受け入れにも力を入れ、橋爪商事との協業を足がかりに、県内および近隣県の拡販を見据える。
今年4月から協業を進め、これまで製造業2社で具体的な導入検討が進んでいるという。「省人化時代」に対応したAI技術を幅広く紹介しながら、地域貢献できる体制構築を目指す。
今回の協業について、橋爪社長は「今後、地域でさらに人口減少が進み、企業の人手不足が進むことは回避できない状況にあると認識し、早めに対策を打てるよう、当社自身のDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めるとともに、地域企業の皆さまの役に立ち、デジタル商材の発掘・評価、人材育成を進めたい」とコメント。
玉木代表取締役は「橋爪商事の地域に根差した顧客貢献精神と当社の先端技術でお客様に寄り添い、地域の課題解決や価値創出に取り組んでいきたい」としている。