徒歩避難や誘導など検証 大津波を想定 おおふなぽ-とで防災訓練

▲ 津波を想定し、おおふなぽーとから徒歩で避難する訓練が行われた

 大船渡市大船渡町のおおふなぽーとで11日、大津波を想定した防災訓練(市観光物産協会主催)が行われた。東日本大震災クラスの規模の災害を想定し、徒歩で避難場所へ移動したほか、災害対策本部が避難を誘導するうえでの課題も検証することで、より速やかに安全を確保できる体制構築につなげていく。
 訓練は、避難計画の検証や防災体制の向上が目的。観光物産協会職員をはじめ約20人が参加。強い地震で県沿岸に大津波警報が発表され、市が避難指示を発令したケースを想定した。
 参加者は館内放送に従い、揺れが収まるまで窓から離れた場所で、屈んで身の安全を確保した。大津波警報発表後は、災害対策本部が津波避難誘導マニュアルに基づき参加者らを先導し、避難場所となる大船渡保育園までの約350㍍を徒歩で移動した。
 おおふなぽーとは、同保育園への避難が間に合わなかった場合の一時避難場所となるため、職員が屋外に3階への避難誘導看板を設置。キャッセン大船渡などからの避難者がやってくる場合も想定して対応した。
 地震発生から避難完了までの目標時間は15分としたところ、降雨の影響や高齢者に配慮した避難誘導をする必要性が生じ、約18分で避難を完了した。同本部では、今回の結果を踏まえ避難対応の再確認を行っていく考え。
 市観光物産協会事務局の佐藤敬生次長は「津波が起こった際、おおふなぽーとは1階が浸水する想定なので、2階からの避難を呼びかけた。大船渡保育園もあくまで一時避難場所なので、実際に災害が起これば臨機応変に二次避難を行うことになる」としている。