清流に銀鱗きらめく 待望のアユ釣り解禁 気仙川(別写真あり)
令和7年7月2日付 7面

陸前高田市と住田町を流れる気仙川で1日、アユ釣りが解禁となった。解禁日を待ちわびていた釣り人たちが繰り出して竿を振り、にぎやかな光景が広がった。大船渡市の盛川は6日(日)午前4時に解禁される。
住田町の北東部、遠野市との境にある高清水山から生まれ、同町と陸前高田市を通って広田湾に注ぐ全長44㌔の気仙川。「アユの宝庫」として知られ、毎年7月1日の解禁日には内陸部からも多数の愛好者が訪れる。今年も、川沿いには前日から県外ナンバーを含む車両が並んで解禁を待った。
解禁の午前4時を過ぎると、釣り人たちはあらかじめ狙いをつけていたポイントへと足を運び、続々と釣り糸を垂らした。
この日は天気にも恵まれて絶好の釣り日和となり、気仙川の流域各所は多くの太公望たちでにぎわった。
住田町世田米の髙橋廣文さん(72)は、地元の美土里橋近くで糸を垂らした。「雨が降ってないから例年に比べてかなり水量が少ない。去年の初日は22~23匹ぐらい釣れたが、きょうはそこまではいかなそう。これからに期待だね。待ちに待った解禁なので、さおを下ろしただけでも楽しい」と満喫した。今後も、天気がよければ狙いを付けているポイントに毎日通うつもりだという。
気仙川漁協によると、同日、本流には県内外から400人ほどが訪れた。梅雨入り後も降雨が少ないことから、まだ水量が足りておらず、アユの姿はあるものの追いが悪いために数は振るわなかった。一方、サイズは例年並みで、20㌢を超える個体も確認された。
今後、水量が増して好天にも恵まれれば、釣果も上向いていきそうだ。
同漁協では釣り人に対して、遊漁規則や交通ルール、マナーの順守も呼びかけている。(清水辰彦)