災害時に連携対応へ 町と気仙薬剤師会 医療救護活動の協定締結
令和7年7月4日付 1面

住田町と気仙薬剤師会(大坂敏夫会長、会員86人)は2日、災害時における医療救護活動に関する協定を締結した。救護所への薬剤師派遣や医薬品の供給、避難所における傷病者などへの調剤・服薬指導などについて定めており、災害発生時に住民の健康と命を守るために連携していく。
協定締結式には、薬剤師会から大坂会長と金野良則保険薬局部会長、町側は神田謙一町長、小向正悟副町長、町保健福祉課職員が出席。神田町長と大坂会長がそれぞれ協定書にサインした。
神田町長は「近年、全国各地で豪雨災害などが発生しており、地域住民に対する医療、介護などが必要となることも想定される。災害がいつ発生するか分からない中、気仙薬剤師会と本町が連携することは、災害時に不安な気持ちを抱える町民の安全安心の確保につながる」とあいさつ。
大坂会長は「協定により、住民のためになる活動ができるようになった。これを機に、さらに親密にしていきたい」と連携強化への期待を込めた。
協定では、町地域防災計画に基づき、気仙薬剤師会が調剤、服薬指導、医療品などの管理を行い、災害医療に対応する。災害発生時には、町側が▽薬剤師の派遣▽町が住民に対して行う救護活動に対する医薬品の供給▽医薬品を中心とした災害支援物資の受領、管理、仕分け、配送──を薬剤師会に要請できる。
薬剤師会は、町の要請を受け▽救護所の傷病者らに対する調剤、服薬指導▽救護所および医薬品等の集積場所における医薬品などの仕分け、管理▽消毒方法、医薬品の使用方法などの薬学的指導──を行う。
気仙薬剤師会では平成29年に大船渡市、30年に陸前高田市と同様の提携を結んでいる。