2025参院選岩手選挙区/県都に第一声響かせる 予想の 氏立候補 17日間の選挙戦スタート

▲ 第一声で候補者の訴えに耳を傾ける支持者ら=盛岡市

 第27回参議院議員選挙は3日、公示された。岩手選挙区(改選1)には、届け出順に、政治団体「NHK党」の新人・吉田博信氏(59)、立憲民主党の現職・横澤高徳氏(53)、参政党の新人・及川泰輔氏(46)、自民党の元職・平野達男氏(71)の4人が立候補。各氏は盛岡市内で第一声を響かせ、17日間にわたる選挙戦のスタートを切った。投票は20日(日)に行われ、即日開票される。(7面に立候補者の第一声)

 

 立候補の届け出は、盛岡市の県盛岡地区合同庁舎で午前8時30分から行われた。午後5時に締め切られ、予想された4氏による選挙戦が確定した。
 届け出を終えた4氏は、同市内で第一声を上げた。梅雨の晴れ間が広がり、朝から厳しい暑さに見舞われた中、集まった支持者や道行く人々を前に、国政にかける決意や公約などを力強く訴えた。その後、気勢を上げて選車に乗り込むと、各地での遊説へと向かった。
 参議院議員の任期は6年で、3年ごとに半数を改選する。今参院選は、定数248議席(選挙区148議席、比例区100議席)のうち、改選124議席(選挙区74議席、比例50議席)と非改選の東京選挙区の欠員1を含めた計125議席で争う。
 長期化する物価高騰への対策、コメ政策、社会保障、外交・安全保障、アメリカのトランプ政権による関税措置への対応などが主な争点。気仙では、大船渡市大規模林野火災からの復旧・復興への対応も重視される。
 昨年10月の衆院選では、与党として連立を組む自民党と公明党が過半数割れとなる大敗を喫した。自民は今参院選の勝敗ラインについて、公明と合わせて非改選議席を合わせた過半数(125議席)にするための50議席を掲げており、昨年の衆院選や6月の東京都議会議員選挙で躍進を見せた野党が阻止できるかが焦点となっている。
 与野党の全体的な勝敗を左右する「1人区」の岩手選挙区。今参院選は、国民民主、共産、社民各党からの実質的な支援のもとで2期目を目指す横澤氏と、公明の推薦を受けて6年前に失った議席奪還を狙う平野氏との与野党対決を基軸に繰り広げられるとみられる。
 県選管によると、3日現在の選挙人名簿登録者数(在外登録含む)は、県全体で99万8369人(男47万9034人、女51万9335人)。大船渡市が2万8087人(男1万3350人、女1万4737人)、陸前高田市が1万5191人(男7338人、女7853人)、住田町が4114人(男2015人、女2099人)となっている。
 前回選登録日(令和4年6月22日)と比べると、県全体は3万8452人、大船渡市は1785人、陸前高田市は911人、住田町は365人減少した。