男女の各全国大会出場へ 硬式野球・金ケ崎リトルシニアの佐々木選手、新沼選手(大船渡一3年) 24日開幕
令和7年7月21日付 7面

金ケ崎リトルシニアの佐々木選手
金ケ崎町や奥州市を中心に活動している中学硬式野球チーム・金ケ崎リトルシニア(以下、金ヶ崎)に所属する大船渡市立第一中学校3年の佐々木海璃選手と新沼愛琉選手が、24日(木)から宮城、山形、福島の3県で開かれる全国大会「第16回林和男旗杯野球大会」(男子)、「第8回GirlsChampionShip」(女子)にそれぞれ出場する。佐々木選手は金ケ崎の主力として、新沼選手は女子チーム・東北レディースの一員として臨み、中学校生活最後の公式戦でチームの勝利に貢献する決意を新たにしている。(菅野弘大)
2人は、小学校時代から硬式の少年野球チーム・水沢リトルリーグに所属。中学1年の夏に金ケ崎リトルシニアに入団し、週3回のチーム練習に加え、自主練習と大会出場で腕を磨いてきた。同チームは、米大リーグのロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手=奥州市出身=の父・徹さんが監督を務めていることでも知られ、高校野球の強豪校に進む卒団生も多い。
金ケ崎は、5~6月にかけて開かれた「日本リトルシニア日本選手権東北大会楽天イーグルスCUP」で4位となり、2年連続で全国大会の出場権を獲得。佐々木選手も内野手でスタメン出場し、攻守で存在感を発揮した。
佐々木選手は、中学2年でレギュラーに定着。打撃では、出塁率の高さから1、2番や攻撃をつなぐ重要な打順である9番を担い、守備では三塁手を中心に内野のポジション全般をそつなくこなすなど、チームの主力として走攻守で貢献する。「チーム内のレベルの高い激しい競争の中で、やり切る力や我慢強さなどが身についた」と振り返る。
チームは昨年も同じ全国大会に出場したが、佐々木選手は肘の剥離骨折のため帯同はかなわず。今大会ではスタメン起用が予想される中「昨年の全国大会は、肘のけがで出場できず、チームも1回戦で負けた。全国で勝った実績がないので、まずは1勝を目指したい」と意気込む。

東北レディースとして全国に挑む新沼選手
女子のガールズチャンピオンシップには、東北6県の女子選手で構成する東北レディースが出場。新沼選手は、金ケ崎に所属するかたわらで昨春から練習に参加しており、今回が初の大会出場となる。
主に一塁手を本職としながら、外野や投手としても出場。金ケ崎では男子選手とともに練習に励み、「最初はやりにくさも感じたけど、徐々に打ち解けた」と笑顔を見せる。東北レディースでは「同じ女子選手たちと一緒に楽しくプレーしている」と語り、「芯が強くなった」と成長に手応えを見せる。
「自分の強み」と語るのは、後続につなぐ意識と局面に応じた柔軟な打撃。3月に半月板損傷のけがを負ったが、5月半ばに復帰し、「初の全国大会、元気のいいプレーでみんなを笑顔にしたい」と、昨年準優勝に終わった大会でのリベンジに燃える。
中学卒業後も「野球を続ける」と意欲を見せた佐々木、新沼両選手。中学校野球の集大成となる大舞台での活躍に期待がかかる。