夏の高校野球県大会/高田 4強入りならず 盛岡大附に3―5 気仙勢の夏に幕(別写真あり)

▲ 【高田―盛岡大附】最終回に1点を返して2点差に迫ったが、3―5で惜敗した高田。今夏8強でトーナメントから姿を消した

 第107回全国高校野球選手権岩手大会は20日、盛岡市のきたぎんボールパークと花巻市の花巻球場で準々決勝4試合が行われた。気仙勢は、9年ぶりに夏8強入りを果たした高田が今春王者の盛岡大附に3―5で敗れ、トーナメントから姿を消した。気仙勢4校3チームの夏に幕が下りた。
 高田は、同パーク第1試合で盛岡大附と対戦。
 高田は二回裏の守りで、先発の黄川田が2死一、三塁から中越の2点適時三塁打を浴びて先制を許した。
 三回には、1死一、三塁から、内野ゴロの間に1人が生還し1点を失った。
 さらに五回、2安打で無死一、三塁のピンチを招き、左越の適時二塁打で1点、スクイズで1点を失い、0―5と点差を広げられた。
 追う高田は六回、2番・菊池が四球で出塁し、3番・村上が左前安打で無死一、二塁に。1死から飛球で二走の菊池がタッチアップに成功して2死一、三塁の好機をつくると、6番・黄川田の左前適時打で1点を奪い、7番・清水の右前適時打でさらに1点を返し、差を3点に縮めた。
 黄川田は、六回を三者凡退に抑え、七回は二塁打を浴びて無死二塁と得点圏に走者を背負うが、冷静な投球と守備陣の奮闘が光って無失点。八回も三者凡退と締め、味方の援護を待った。
 2―5で迎えた九回、後がない高田は、1死から7番・清水が内野安打で塁に出ると、2死から9番・三嶋が右方向への適時打を放ち2点差に迫ったが、後続が打ち取られ、ゲームセット。3―5で惜敗した。
 捕手で、主将としてチームをけん引した清水康佑選手(3年)は「苦しい場面が続いたが、辛抱強く粘っていれば『チャンスは来る』と声を掛け合った。良い勝負ができたと思う。強力な打線を相手に、黄川田の持ち味を最大限生かしたリードを心掛けた。自分は(令和2年夏の)代替大会で4強入りした高田を見て、入部を決めた。この夏のベスト8という結果を見て、高田に入部してくれる選手がいたらうれしい」と振り返った。
 チームの主戦として4試合を投げ、盛岡大附戦では得点にも貢献した黄川田子龍選手(3年)は「対戦相手に左右されず、練習の成果を発揮し、一人一人が堂々とプレーできたと思う。背番号1番を託された責任と、捕手の清水をはじめとしたチームメートの支えがあったからこそ、投げ続けることができた。ともにベスト8まで駆け上がることができた仲間に、『ありがとう』と伝えたい」と、感謝の言葉で締めくくった。
 ▽準々決勝
高  田
000002001|3
02102000X|5
盛岡大附
 (高)黄川田―清水
 (盛)田中、須藤、雨田―萩原
 ⚾三塁打=坂本(盛)
 ⚾二塁打=吉田、許(盛)