暦通りうだる暑さに 22日の気仙 大船渡36度 今年最高観測

▲ 暑さを和らげようと、ひんやりとしたかき氷を提供している正和堂

 一年で最も暑いころとされる二十四節気の一つ「大暑」の22日、気仙地方は暦通りに厳しい暑さに見舞われた。気象庁と環境省は同日、本県に対して熱中症警戒アラートを発表。盛岡地方気象台によると、大船渡の最高気温は36・0度(平年比10・0度高め)と前日に続いて「猛暑日」を観測し、今年一番の暑さを記録した。
 同日の気仙地方は高気圧に覆われて晴れて、朝からうだるような暑さとなった。こうした暑い日に食べたくなるのが冷たいかき氷。大船渡市盛町の「正和堂」(小嶋ユウ子店主)では連日、買い求める人がみられる。
 夏はかき氷、冬は大判焼きを提供し、半世紀以上にわたり市民に親しまれる老舗の正和堂。かき氷は今季、7月に入って提供を開始し、手作りにこだわるシロップが人気を集めている。
 22日に同店を訪れた市内の80代男性は「かき氷を出しているお店は減った。食べると懐かしい気持ちになるし、おいしい」と笑顔で頬張っていた。
 同日は熱中症警戒アラートに伴い、市などから「屋外での活動はできるだけ避けて」との呼びかけがあり、小嶋店主(86)は「異常に暑いと、外を歩く人が減るため注文も減る」と明かす。「かき氷は夏ならではのもの。ぜひ一度食べてほしい」とPRする。
 気象台によると、23日の沿岸南部は高気圧に緩やかに覆われるが、気圧の谷や暖かく湿った空気の影響により曇りや晴れで、昼前から夜のはじめごろは雨や雷雨となるところがある見込み。大船渡の最高気温は、33度ほどと引き続き厳しい暑さとなりそうだ。