盛夏彩る夏まつり にぎわい呼び込み活況 手踊りやライブなど多彩に(別写真あり)
令和7年7月27日付 1面

気仙に〝お祭りシーズン〟の到来を告げる住田町夏まつり(実行委員会主催)は26日、世田米の農林会館前広場を主会場に開かれた。この日、同町は日中最高気温が35・0度(平年比7・1度高め)まで上がり、厳しい暑さに見舞われた。この中、郷土芸能やライブ、打ち上げ花火大会、町民手踊りなど多彩な催しが繰り広げられ、町内外から訪れた多くの人々が暑さも忘れて満喫。盛夏の一夜に、地域が活気に包まれた。(清水辰彦)
同町の夏まつりは例年7月末、気仙の夏祭りのトップを切って開催される。
前日に続いて、この日も猛暑日となった住田町。準備作業を行った実行委ら関係者も、大粒の汗を流しながら本番に備えた。会場には開始時刻に合わせて幅広い年代の人が詰めかけ、町内外の事業者らがテントを並べて飲食物でもてなした。
オープニングイベントは「すみた大正琴かっこ花の会」が飾り、厳しい暑さの中で大正琴の澄んだ音色が涼を呼んだ。
開会式後、世田米保育園児による踊りで夏まつり本番が幕開け。住田中学校のソーラン節、町内外の団体、アーティストらによるミニコンサートやダンスステージ、郷土芸能、太鼓演奏が次々と披露された。
まつり中盤には、町制施行70周年を記念し、同町出身の歌手・早瀬ひとみさんのステージも催され、聴衆が美しい歌声に聞き入りながら〝おらほの歌姫〟の古里公演を楽しんだ。
このほか、会場では景品が当たる「福引き菓子・餅まき大会」、町のPRキャラ「すみっこ」との写真撮影、五葉山火縄銃鉄砲隊のよろい試着体験も行われ、人気を集めた。
日が沈むころ、町民手踊りがスタート。ちょうちんが淡く会場を照らす中、『住田音頭』や『住田観光音頭』に合わせて、町民らが踊りを繰り広げた。
五葉山火縄銃鉄砲隊の隊列行進・演武のあとは、町商工会青年部による花火が会場近くの河川敷から打ち上げられ、大輪が地域を照らしてまつりの幕が下りた。
同町の夏まつりは昭和中期、世田米を流れる気仙川に架かる昭和橋のたもとでカラオケ大会を開催したのが始まりといわれる。令和2年、3年は新型コロナウイルスの感染防止の観点から中止したが、4年に規模縮小で再開。5年から通常開催されている。