白熱プレーに声援 2067人が観戦 一本松球場で楽天2軍公式戦
令和7年7月29日付 6面

プロ野球イースタン・リーグ(2軍)の楽天イーグルス―東京ヤクルト戦(㈱楽天野球団主催、陸前高田市共催)は27日、同市の高田松原運動公園第一野球場「楽天イーグルス奇跡の一本松球場」で行われた。同市での楽天2軍戦は今年で4度目。2067人が観戦し、プロ選手による白熱プレーに声援を送った。

始球式で力いっぱい投球した林さん
試合前のセレモニーで佐々木拓市長は「楽天には毎年この球場に戻ってくれて、『お帰りなさい』という気持ち。多くの人に勇気と元気を与える試合を、皆さんと一緒に観戦したい」とあいさつした。
始球式では大船渡市立赤崎小学校の林怜央さん(6年)がマウンドに上がった。力いっぱい投げたボールがミットに収まると、会場から温かな拍手が送られた。
楽天のスタメンには今季、NPB(日本野球機構)史上56人目となる2000本安打を達成した浅村栄斗選手や一関一高出身の阿部寿樹選手、ヤクルトには令和4年シーズンに令和初の三冠王に輝いた村上宗隆選手、走攻守の三拍子がそろう西川遥輝選手らが名を連ね、豪華なメンバーに観客は大興奮。初回に村上選手が2点本塁打を放つと、浅村選手が2本塁打の活躍をみせ、試合は楽天が5─4で勝利した。
同日は、来場した子どもたちが観戦チケットのもぎりやスタジアムMCを楽しむ「お仕事体験」が行われた。選手は試合前に来場者を迎えるウエルカムハイタッチ、試合後にキャッチボールを行うふれあいイベントでファンと交流を深めた。
会場に設けられた飲食ブースには、地元の飲食店などが出店。多くの人が買い求め、にぎわいをみせた。
始球式に臨んだ林さんは「緊張したけどまっすぐ投げられて良かった。プロの試合が開催されてとてもうれしい」と笑みを浮かべた。
楽天は震災後、東北唯一のプロ野球チームとして沿岸被災地で支援活動を展開。平成29年3月には、陸前高田市とスポーツ交流活動パートナー協定を締結した。一本松球場での楽天2軍戦は令和4年から行われており、来場者数は同年3119人、5年2670人、6年2582人だった。