多くの来場者で活況 滝観洞まつり 大食い大会などで盛り上げ(別写真あり)

▲ 各地の胃袋自慢たちが挑んだ大食い大会

 住田町上有住の滝観洞観光センターによる「滝観洞まつり」は2日、同センターで開かれた。今年は町制施行70周年の記念事業としても位置づけ、名物「滝流しそば」の大食い大会や五葉山火縄銃鉄砲隊の演武、スイーツフェスタなど、多彩な催しで住田の誇る観光地を盛り上げ、県内外から多くの来場者でにぎわった。
 滝観洞は全長3635㍍、高低差115㍍におよぶ国内屈指の鍾乳洞で、洞部にはライトアップされた鍾乳石が輝き、ダイナミックな造形の岩肌や地下水などによる神秘的な光景が続く。洞口から約880㍍地点には高さ約60㍍に及ぶドーム型の空間があり、その天井部の裂け目から落差29㍍の「天の岩戸の滝」が注ぐ。昭和41年に洞窟開きが行われて以来、洞を管理する滝観洞観光センターとともに、町が誇る観光資源として広く親しまれている。
 まつりは、施設を生かした多彩な企画を楽しんでもらおうと毎年開催していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響や、観光センターの新築工事に伴って令和2年から5年まで休止し、昨年、同センターのリニューアルオープンとともに復活した。
 この日は、下有住地区の伝統芸能「高瀬鹿踊り」でイベントが幕開けした。その後は、天の岩戸の滝を模し、長いパイプから流れてくるそばを味わう名物「滝流しそば」の大食い大会も開催。子どもの部、大人の部に分かれて、各地から集った〝胃袋自慢〟たちがエントリーし、制限時間内に食べたそばの量を競った。使用したそばは下有住地区で栽培されたもので、参加者が口いっぱいにほおばりながら、そばの香りも楽しんだ。
 4人が参加した子どもの部で優勝した平畑旭都さん(盛岡市、津志田小6年)は、わんこそばを120杯食べたこともあるというつわもの。この日は6杯目に到達して見事1位となり、「食べ過ぎて苦しいけど、1位を取れてうれしかった」と笑顔で話した。
 このほか、屋外では五葉山火縄銃鉄砲隊の演武も行われ、来場者が会場にとどろくごう音に歓声を上げた。
 施設内では、新企画として「住田スイーツフェスタ」も開催。世田米商店街に構えるカフェ「US COFFEE」のドーナツや、町内の酪農家が製造し、世田米の「イーガストすみた」で販売しているジェラート、上有住の「eat+」のシフォンケーキを販売。地域自慢のスイーツに長蛇の列ができた。