華やかな飾りの下で活気 伝統の盛町灯ろう七夕まつり開幕 きょうも山車運行など予定
令和7年8月7日付 7面

大船渡市の盛町灯ろう七夕まつり(盛町夏まつり実行委員会主催)は6日、さかり中央通り商店街を主会場に始まった。降雨の時間帯もあったが、趣向を凝らした七夕飾りが並ぶ中、町内外から多くの人々が足を運んで多彩な余興などを楽しみながらまつり気分を満喫した。7日も行われる。(佐藤 壮)
気仙の夏の風物詩となっている同まつりは、盆前に先祖の霊を迎える星祭りとして古くから開催。明治末期には、現在のように七夕山車が練り歩く光景が見られるようになったと伝わっている。
東日本大震災で被害を受けた平成23年も、各地のボランティアから支援を受けて実施。今年も立命館大学(本部・京都府)の学生たちが準備段階から協力し、本番では安城学園高校(愛知県)の生徒らも参加してまつりを盛り上げる。
初日はぐずついた天候の中で開幕。山車を運行する各祭り組の関係者は、雨の影響を最小限にとどめようと、山車にブルーシートをかけたり、濡れない場所に〝避難させる〟などしながら、天候の回復を待った。

蒸し暑さを吹き飛ばすさわやかな演奏を繰り広げた大船渡一中吹奏楽部
商店街沿いでは、第一中学校吹奏楽部1~3年生39人が演奏を披露。さわやかな音色を響かせ、福祉施設利用者や詰めかけた地域住民を魅了した。演奏を終えると雨がやみ、青空も見えるようになった。
この日が部長としては最後となる井東未来さん(3年)は「何とか天気が持ってくれたので、楽しく演奏できた。知っている人たちが多いので、私たちもずっとノリノリだった」と話し、笑顔を見せた。
引き続き、日本空手協会県本部大船渡支部の小学生らが、路上で演舞を披露。盛青年商工会によるミニ縁日も設けられた。
2日目の7日は、午前10時から盛こども園児による「引き七夕」、午後からは山車の運行などが行われる。午前10時~午後10時の商店街通りは車両通行止めとなる。
実行委では20日(水)夜、先祖供養などで川に灯ろうを流す旧盆の恒例行事「盛川灯ろう流し」に合わせ、花火の打ち上げを予定している。