空からの景色を満喫 熱気球体験イベント 環境保全への意識も膨らむ(別写真あり)

▲ 2日目は熱気球の体験搭乗が実施された

 熱気球体験イベント「『空を見上げて』in大船渡」は6、7の両日、大船渡市盛町の盛川河川敷多目的広場で開催された。昨年は降雨により屋内プログラムでの実施となったが、今年は両日ともに好天に恵まれ、約60人の親子ボランティアが参加し、体験搭乗を満喫。地球儀のような模様の熱気球から、環境を守るための行動の大切さにも理解を深めた。(栗村勇翼、菅野弘大)

 

協力して熱気球を広げる参加者ら

 このイベントは、同市の特定非営利活動法人絆プロジェクト三陸(佐藤健理事長)が主催し、市や教育委員会、NPO法人熱気球運営機構(町田耕造代表)が後援。被災地の復興祈念を目的に、平成23年から大船渡など各地で開催し、好評を博してきた。独立行政法人国立青少年教育振興機構の「子どもゆめ基金助成活動」を生かして実施した。
 用意された熱気球は、町田代表が営む東京都東村山市の㈱ジャパンバルーンサービス所有の地球の模様をした「ワンダーグローブ号」と、大船渡市と銀河連邦活動を通じて親交がある長野県佐久市の「北斗の拳バルーン」の計2台。
 6日は夕方から、熱気球教室が開かれた。同社の町田翔吾さんが講師を務め、熱気球を構成する各パーツの役割や熱気球が飛ぶ仕組みを解説。続いて参加者らが、熱気球を膨らませ、立ち上げるまでの作業を体験した。
 このあと、バーナーの炎によって気球が光を放ち〝点灯〟するバルーンイリュージョン(夜間係留)を実施。次第に暗くなる空をバックに繰り広げられる、光の演出を楽しんだ。
 すっきりとした青空が広がった7日は、早朝から親子ボランティアが参加しての熱気球の準備作業が行われた。協力してワンダーグローブ号を広げた後、地球上の海が占める割合から、人が居住する陸地の狭さなどを確認。地球の環境保全への意識も新たにした。
 引き続き、北斗の拳バルーンに搭乗し、ワンダーグローブ号の全体像や河川敷周辺の景色を楽しんだ。親子ボランティアの搭乗後は、一般参加の搭乗も受け付け、河川敷ににぎわいが生まれた。
 宮古市から家族で参加した新川風雅さん(新里小4年)は「初めて熱気球に乗った。高くて怖かったけど、景色がきれいだったし、ふわっとする感覚が面白かった。熱気球の始まりや原理も知ることができた」と笑顔を見せた。
 佐藤理事長は「昨年は雨で熱気球の搭乗を行えず、今年も天候が心配されたが、両日ともに予定通り進められてほっとしている。搭乗などを楽しんでいる親子の笑顔を見ることができて良かった」と話していた。