防火・防災の活動知る 市内の園児ら参加 7年度幼年消防フェスタ(別写真あり)
令和7年10月9日付 7面

陸前高田市消防本部(及川貴美人消防長)と同市消防署(岡田雅彦署長)による令和7年度幼年消防フェスタは8日、高田町の市消防防災センターで開かれた。市内の保育所・園児らが消火や救助の体験に臨み、消防職員との触れ合いも通じて防火、防災を考えるきっかけにした。(阿部仁志)
同フェスタは、市内の保育所・園の幼年消防クラブと、婦人消防連絡協議会、市消防本部・消防署などで構成する市幼少年婦人防火委員会が、東日本大震災前の平成22年まで毎年秋に開いてきた「幼年消防大会」が前身。体験型のイベントを通じて消防の仕事への関心を持ってもらおうと28年に初開催し、新型コロナウイルス禍のため中止した令和2~4年以外は毎年催している。
通算7回目となった今回は、5保育園と2保育所の子どもたち合わせて68人が参加。四つのグループに分かれ、火点への放水や、消防、救急車両の乗車、ロープレスキュー、煙が充満した部屋での移動を順番に体験した。
各ブースでは、用意された衣服を着た子どもたちがサポート役の職員らと笑顔で交流。ホースから勢いよく出る水をうまく火点に当てたり、ロープにぶら下がりながら移動をしたりと、普段はできない体験に歓声をこだまさせた。
その後は、消火器を使ったリレーゲームや、消防職員による人命救助のデモンストレーションなども実施された。
ロープレスキューを体験した米崎保育園の立花悠吏ちゃん(5)は「体験は怖がらずにうまくできて、楽しかった」とやりきった表情。
放水を体験した気仙保育所の河野瑠花ちゃん(5)は「ホースは思ったよりも軽かった。勢いよく水が出ていてうれしかった」と、ほほ笑んだ。
岡田署長は「私たちの普段の活動を知ってもらうことで、火の用心を考えるきっかけになれば。また、消防活動に興味を持ち、将来従事する人が増えてほしい」と期待していた。