グリスロ「モビタ」3台目発進 市が導入 「川崎F仕様」のデザインに あす開幕の産業まつりで公開
令和7年10月24日付 7面
陸前高田市は、環境に優しい低速電動バスのグリーンスローモビリティ(グリスロ)「モビタ」の3台目を導入した。市が友好協定を結ぶサッカーJ1川崎フロンターレのチームカラーやエンブレムをあしらった特別仕様。高田町で開催される市産業まつり(実行委主催)初日の25日(土)に披露され、まつり期間中の26日(日)まで無料で試乗できる。 (高橋 信)
グリスロは、時速20㌔未満で公道を走行可能な電動車を活用した小さな移動サービスを指す。
3台目は、市が昨年秋に環境省の脱炭素先行地域に選定されたことを受けて購入した。乗車定員は既存の2台と同じ7人(運転手含む)。デザイン料を含む導入費は1989万円で、国からの交付金などを活用した。フル充電で最大50㌔(時速19㌔換算)走行できる。
車のボディーカラーは、平成27年の「高田フロンターレスマイルシップ」締結から10年の節目を記念し、川崎フロンターレのチームカラーである青色と黒色を基調とした。車両のフロント部に同クラブのエンブレムと陸前高田市の市章をデザインした。
車両のお披露目イベントは25日午前10時30分ごろ、高田町のまちなか広場周辺で実施される。子どもたち向けに「マシュマロまき」を行い、3台目の運行をにぎやかに祝う。
市は令和3年度、1台は緑色、もう1台はオレンジ色の車両2台を購入し、4年度に本格運行を開始。一般社団法人陸前高田グリーンスローモビリティ(小出浩平代表理事)が運行を担い、車両は「モビタ」の愛称で親しまれている。
平日は市民の移動手段として、市営住宅2団地と商業施設などを結ぶルートで週3日運行。土・日曜日、祝日は観光客向けに、道の駅高田松原や商業施設などを巡っている。6年度の乗車人数は平日便、休日便を合わせて前年度比211人増の4357人だった。
3台目も陸前高田グリーンスローモビリティが運行する。運行ダイヤは変更しない。
同市における脱炭素先行地域の計画期間は、本年度から11年度までの5年間。市は計画最終年度までのモビタの順次増車を構想する。
市まちづくり推進課の小野勝彦課長補佐は「川崎フロンターレとの関係性をアピールするデザインとなっている。多くの人に乗ってほしい」とPRする。






