人や場所との出会い描く 住田を舞台に短編映画と演劇制作 若手映画監督の堀内さん まち家世田米駅で作品上映(別写真あり)

▲ 若手映画監督らが来町し、住田を舞台とした映画を制作、披露した

 住田町を舞台とした映画・演劇公演「演じることと、作ること」は2日夜、同町世田米の住民交流拠点施設・まち家世田米駅の蔵ギャラリーで開かれた。東京などで活動する若手の映画監督、俳優らが同町に滞在しながら、人や場所との出会いを描いた短編映画と演劇『住田にて』を制作。同日は、町民もキャストとして登場した短編映画を上映後、演劇が上演され、来場した町民らが地域への愛着を深めていた。(清水辰彦)


 同町に滞在したのは、映画監督・堀内友貴さん(28)=東京都、同・田中さくらさん(26)=長野県、俳優・花純あやのさん(27)=東京都、映画などで音響を手がける堀内萌絵子さん(25)=同=の4人。
 このうち、今回撮影と脚本を務めた友貴さんは茨城県出身。大学卒業後、映画撮影に興味を持ち専門学校で学び、在学中から数々の映画を撮影。令和4年制作の『明ける夜に』は全国15館で公開され、「なら国際映画祭」では学生部門最優秀賞を受賞した。
 9月から世田米のイコウェルすみたに滞在している元TBSテレビ社員の須郷信二さん(65)と友貴さんらに以前から交流があった縁で同町を訪れ、作品制作を行った。
 上映会には町内外から約30人が来場。はじめに、田中さんが監督を務めた令和5年公開の『いつもうしろに』が上映された。
 その後、住田を舞台とした短編映画と演劇『住田にて』を公開。田中さんが住田を訪問し、下有住の松日橋や、架け替え工事が進む世田米の昭和橋など、地域の名所を回りながら人に出会っていく物語で、行く先々で出会う町民の役では実際に本人が出演。まちの歴史と現在を田中さんに語っていく姿が映された。
 川の流れや鳥の鳴き声、車が走る音に加え、町内で午後3時に防災行政無線から流れるラジオ体操など、身近な音も取り入れて作品中で際立たせることによって、地域の〝息づかい〟も強調。上映後には、友貴さんと花純さんが映画へとつながるストーリーに仕立てられた演劇も披露した。
 制作陣は10月27日に住田入りして町内各地を回ったうえで構想を練り、同31日と今月1日の2日間で撮影を行う超短期スケジュールとなったが、友貴さんは「温かく迎え入れてもらい、楽しく撮影できた」と滞在期間を振り返り、「住田に来たことがなく、イメージがない中だったが、会った人がその場所の記憶になる。みんな住田を愛しているのが伝わってきて、すてきなまちだと思った。また来たい」と語り、再訪への意欲も口にしていた。