緊急対策チームを設置 クマ被害防止で県が基本方針 生活圏への出没防止など柱に 国には4項目を要望へ
令和7年11月7日付 7面
県は5日、ツキノワグマ対策関係部局長会を開き、続発するツキノワグマ被害に対応するため、人の生活圏への出没防止や緊急対応など5項目を柱とするツキノワグマ基本方針を確認した。クマ被害対策にあたる職員数を、現行の17人から6日付で設置した「ツキノワグマ緊急対策支援チーム」を含む総勢61人(兼務含む)に拡充。国の動向も見ながら、被害対策に迅速かつ適切に対応する。
ツキノワグマ基本方針の柱としたのは、2月に定めた「県ツキノワグマ対策パッケージ」で掲げた▽人の生活圏への出没防止▽出没時の緊急対応▽クマ類個体群管理の強化▽人材の育成・確保──に、「対策の実効性を高める体制の整備等」を加えた5項目。各項目とも「早急に行うべき対策」と、「中長期的な対応」に分類している。
出没防止に向けた「早急に行うべき対策」には▽有害鳥獣の捕獲と里山周辺の除間伐など地域ぐるみの被害防止対策▽デジタル技術を活用したクマの行動管理──など、「中長期的な対応」には▽人とクマのすみ分けを図るゾーニングの検討▽いわての森林づくり県民税を活用したクマの移動経路や出没が見込まれるエリアの樹木の伐採、やぶの刈り払い──を盛り込んだ。
緊急対策支援チームは県環境生活部、広域振興局の環境衛生課、県環境保健研究センター、県警本部地域課の21人で構成。リーダーは県環境生活部の中里裕美部長が務める。関係部局の担当者と連携し、喫緊の被害対策のほか、国のクマ対策施策パッケージなどの実施、市町村からの情報収集、県民への情報発信や各種相談対応を行う。
施策を推進するため、県は▽指定管理鳥獣対策事業費交付金による支援の拡充▽人の生活圏での円滑な捕獲等の体制強化に対する支援▽鳥獣被害防止総合対策交付金による支援の拡充▽教育施設などにおける安全対策への支援──の4項目を国に求める。
達増拓也知事は会議の中で「人と自然の新しい共生の在り方が問われている。引き続き市町村等と連携しながら、この難局にオール岩手で取り組む」と県民に向けたメッセージを発出した。






